ぼかろ小説A

□大っきらい、でもありがと
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ハクはオリジナルとの友好関係が深い。

特に、レンくん。

う、うらやまし……くないっ!

その時に、ライブチケットを貰ったみたい。

オリジナルのライブで、二枚。

だからハクはあたしを誘ってくれて…。


今あたしはハクと一緒に、楽屋のドアの前に立っている。

手には差し入れ。

バナナとかネギとか。

ハクが持ってきたの。

あ、あたしじゃないからねっ?

調べたとか、そんなんじゃないの。

「…入ろう、ネル。」

ハクがノックをする。

はーい、と返ってきた返事は、

レンくんの声だった。


「…うわ、ありがとう。きっとみんな、喜ぶと思うよ。…ありがとうっ。」

レンくんがあたしにお礼を言っている。

レンくんがあたしに笑いかけてくれている。

レンくんがあたしの目の前に…っ!

「…あ、ぁあ、は、はいっ!」

「…ネル?…なんで敬語…?」

「え、あ、ちが、間違え…っ!」

「ふふ、面白い人だね。」

「ぇ、あ、あの。ぅぅ…。」

今この楽屋には、あたしとレンくんとハク。

他のオリジナルは、挨拶とかに行ってるらしい。

「…差し入れありがとう、…えっと…。」

「ね、ネル。亞北ネルっ。」

「ネル、さん。」

レンくんがあたしの名前を…っ!

「あっ、あのっ!」

「うん?なにかな。」

「実はあた、わたし…。」

「レーンっ!こら、挨拶サボっちゃ駄目でしょっ!」

誰かが楽屋に走って入ってきて、

レンくんに飛び付く。

椅子に座っていたレンくんの首に抱きついた。

「…え?」

「…ごめん、悪かったってば、リン。」

「…あれ、あなた誰?」

「ハクさんと、ハクさんの友達の亞北ネルさん、だよ。差し入れを持ってきてくれたんだ。」

「……ふーん。」

だ、誰?

こいつ…っ!

気のせいじゃないと思う。

今、睨まれた。

「…よろしくねっ!」

リン、と呼ばれたこいつは笑顔であたしに言った。

「……よろしく。」

あたしも返すと、

リンはレンくんに向きなおり、

「ほら、レンくんも挨拶挨拶っ!いっくよー!」

「わ、わかったってば。…じゃあ、またね。」

レンくんを連れて行った。

「…ハク。」

「…え?」

「あいつ、誰?」

「鏡音リン、さん…。」

「そうじゃなくて、やけに親しかったけどっ!」

レンくんの首に抱きつくとか…っ!

「…リンさんは、レンさんの双子のお姉さん、だよ。」

そういえば、双子だって…。

「…そう、鏡音リン…。」

あたしの敵は、

オリジナルじゃなくて。

鏡音リン。

あんただから。

覚悟しなさい。

レンくんは、あたしのものなんだからっ!



大っきらい、でもありがと

(とれるものならとってみれば?)

(…鏡音リン。あんたには負けないっ!)



あとがき。

あ、あれ…?

どうして、こうなりましたか。

お題に全く沿ってないよ。

共通点があるなら…ツンデレ?

レンネルにチャレンジしました。

でも、

なぜかリン参上。

リンとネルがなぜかライバルになりました。

あれ〜?

レンネルというより、

ネル→レン←リン

みたいです。

…どうしてこうなった。

あーく様、お題提供、ありがとうございましたっ!

8/19 凍都









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