APH小説

□きっとあなたは単純に
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ふと、目をやると。

「…それは?」

アメリカさんの右手を見ながら言う。

私の視線に気がついたのか、

アメリカさんも自分の右手に目をやり、

「…ああこれか!忘れてたんだぞ!」

さも忘れていた、という風に私に差し出した。

「ここに来る途中に、咲いてたんだぞ。…綺麗だと思ってね。」

アメリカさんが持っていたのは、

雨に濡れてさっきまでのアメリカさんと同じように水を滴らせている紫陽花。

「……………」

「…日本?」

いつまでたっても受け取ろうとしない私に、アメリカさんが声をかける。

「…え?…あ、ああ、ありがとうございます。」

少し微笑みながら受け取る。

「…じゃあ、俺はもう行くんだぞ!何せ、ヒーローは忙しいからね!」

「…お忙しい中、ありがとうございました。…また来てくださいね、いつでも歓迎します。」

「わかったんだぞ!」

玄関先でのささやかな会話。

いつもはそれだけでも嬉しくなってしまうのに、

…何故か今日は、少しだけ不安になりました。



紫陽花の花言葉は、「移り気」。



きっとあなたは単純に

(心の底から美しいと思ったからこそ、なのでしょうが)
(…私は少し、不安を感じてしまいました。)



あとがき 

初めて書いたAPH小説です。
米日です。
…なのに、これ…。
少し、暗いです。
花言葉で妄s…想像をしていた時に、
紫陽花の花言葉を見て、びびっときました。
アメリカには悪いですが、
移り気、ならアメリカかな、と。
若いですし。

読んでくださって、ありがとうございました!

10/8 凍都










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