小話
□雨煙
2ページ/4ページ
-承-
男が庵に入ると、そこにキセルをくわえ髭を蓄えた男が、本を読んでいた
声をかけようとした矢先、座っていた男が顔を上げる
「やぁ。おりびえじゃないか。久しいな」
「相も変わらず晴耕雨読な生活かい。李積」
二人は互いを懐かしむように握手をかわす
「今日はどうしたんだ?」
「実は君に頼みたい事があってね…とりあえず煙草をくれないか?」
「煙草を貰いにわざわざ此処まで?」
「いや違う。率直に言えば君をスカウトに来た」
「ほう」
「我がヘラヘラ団に入ってくれないか?君の知恵が必要なんだ」
おりびえはヘラヘラ団の事と、その現状の危機について熱く語りだした