小話
□軍師と策士と
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『闇に蠢く 漆黒の火龍よ…我が眼前の敵を灰塵と帰せ!』[メサ・ドカ!]
呪文の声にのり、黒い炎が敵を撃つ
「ファー!」
「危ないですよ、団長。前に出過ぎ…です…クッ」
「お前…怪我してるじゃないか!」
「大丈夫ですよ、これくらい」
ファーと呼ばれた女性の額には玉のような冷たい汗が浮かんでる
「…こんなときに…おりさんが居てくれたら…」
ポツリと弱気に呟く言葉に背後から返答があった
「呼びました?団長(^ω^)ヘラヘラ」
「おや、ファーが怪我してるじゃないですか」
『天の頂点たる神よ 彼の者の深き傷を慈悲によって癒やしたまえ』[なぅしまつ]
背後から現れた男…おりびえがファーに手を翳し、呪文を唱えると暖かな光が闇に灯り…傷が癒えてゆく
「お…おりさん!いつ帰って!?」
「ついさっきですよ(^ω^)団長。約束の人物を連れて…ね」
「おぉ!上手くいったんだな!…それで、その人は?」
「あちらの丘に…あぁ今こちらに来ます」