SS
□Sweet
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「気に入った。これあげる」
何かが沢山入った袋をずいっと突き付けられる
それは彼が没収したお菓子
「僕は食べないからね。もったいないから君にあげる」
「え、ありがとうございます。」
風紀委員長が校則破らせてるけどいいのか?
とりあえずくれるそうなので貰っておこうかな。周りの視線が怖いけど
好きな人からのプレゼント。嬉しいハズなのに、ちっとも嬉しくない。だって人から没収したものだし…
彼と少しだけど、話せて嬉しかった。でも同時に彼ともっと話したいという気持ちが膨らみ、悲しくなる
彼に近づきたい。特別な存在になりたい。
想えば想うほど悲しみが増え、辛くなる…
帰り道、彼から貰ったお菓子を食べた。
甘い―――
でも甘いのはお菓子だけ
君との関係がこのお菓子みたいに甘くなったらいいのにね…。
end