戦う司書
□君を想う
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―――カッ カッ
―どうして 逃げたのだろう?
――ハァ…ハァ
見計らって
何も知らないふりをしながら通れば良かったのに……
私には関係ないのに……
――彼は私の友人……
それだけなのに……
―――どうして こんなに 苦しいのだろう?
――どうして悲しいのだろう?
彼の事だから、私に口を出す権利はない……
――仕事が終わった後で良かった……
この状態じゃ仕事は出来ない……
――ガチャッ
―バタンッ!
部屋に逃げ込むと
その場にへたり込んでしまった…
どうしたんだろ………
――どうして涙が出るの…?
―この胸のモヤは何?
どうして?
――事の始まりは私が見てしまったから……
―――ヴォルケンが見習いの女の子に……告白されていた…
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