めいん

□入学式A
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 空は晴れ渡っている。
まるで、これからの学園生活を順風満帆に過ごさせてくれるような、そんな希望に満ちていた。

「ほら、カイウス! あなたが寝坊するから!」
「ルビア……お前がそのあと野良猫に気をとられたからじゃないのか!」

 ――ある一組の男女がいた。
彼らはひたすら激しく言い争いながら、新入生の塊の中へ入っていく。
そして貼り出された表を目にすると、嘘のように大人しくなるのだ。

「……別のクラスみたいね」
「何だよ? オレと一緒がよかったか?」
「そんなわけないでしょ! うるさいお子様がいなくてせいせいするわ」
「誰がうるさいお子様だって?! だいたいお前は――」

 ――と思ったのは一瞬の隙間。
いつしか二人の周りには、妙な空間が生成されるのだ。
その空間に割って入るは赤髪の少女。

「あたしは一組ね! ……っつっても一年じゃあ、知らない人ばっかりで意味わかんないわよっ」

 ぶつぶつとつぶやく彼女を押しのけて入るは、黄色の髪の、活発そうな少年。

「オレは……、三組だ! 楽しみだな〜スタン先輩と一緒の学校生活!」

 印象通りの性格のようである。
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