めいん
□入学式B
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「あっ」
ふわふわと優しげな声が上がる。
「見て見てロイド! 私たち、また一緒のクラスだよ!」
金髪の少女・コレットは柔らかく笑みを浮かべながら、隣の少年に話しかけた。
「……どれどれ」ロイドは薄い紙を指でなぞっていく。「おっ、ホントだ! 同じ四組だなっ」
「よかったね」
「よかったな!」
「……まあ、生徒会員である僕は、前もって知らされていたわけだがな」
青いポニーテールを風になびかせながら、キールは淡々と呟いた。
「もう! キールったらそういう情緒のないこと、言わない!」
ファラが腰に手をあて、キールを叱りつける。
そして後ろで、やりとりを見慣れたリッドがため息を吐くのだ。
「……んで、キール。俺達は何組なんだ?」
「リッドとファラが二組、僕が四組だ」
あらら、と声をあげるファラ。「分かれちゃったねー。メルディは?」
「……三組だ」