GE

□protect
1ページ/1ページ


「何で自分も守れないのかな‥」

毎回任務の後はこの医療室にいる。

今回は右足骨折、か。
何とも情けない。






「おい」

「ソーマ‥」


頬にガーゼを貼ったソーマが病室にやって来た。
追い返す気なんて更々ない。
何か言わんとするソーマの言葉を待つ。

暫くして漸く彼が口を開いた。



「別に俺なんざ庇わなくても良いんだよ‥!」



なんで庇うんだ。
正直毎回怪我されちゃ鬱陶しいんだよ!



ベットに横たわる私にソーマは見下したままそう言った。




「ソーマが心配だからに決まってるでしょ?」



そう。いつも任務で班が一緒になる彼。
だけどいつも一人で突っ走る。

少しでも怪我をしてほしくないから、私は彼の盾になっている。



「だからって毎回俺の所為で‥、お前が傷付くのは胸くそわりぃ‥」

「一人で無茶するから助けたくなるの」



そう言えば彼はちっと舌打ちした。



「じゃぁ此れからは無茶しねぇ」

「うん」

「だから俺に構うな。」



その言葉にむっとした。
だからフードを深く被り病室を出ていこうとする背中に向かって言ってやる。




「好きな人が傷つくのは嫌だから、次も貴方の盾になる」




その言葉に振り向いた彼の顔は真っ赤で


「勝手にしろ!」


と大声をあげて出ていってしまった。





I do not matter in order to protect you even if how one's health turns out
(貴方を守る為なら、私の身がどうなったって良い)


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ