dream
□幼馴染み
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だけど、悲しいかな。
お前を本当に幸せにできるのは隊長しか居ないなんて、俺が1番よく知ってる。
お前が隊長をどれだけ想ってるかなんて、お前以上に知ってるかもしれねえ。
だからなんで俺じゃないんだなんて愚問、既に答えが出てんだよ。
幼馴染みっていう立ち位置は、俺には辛すぎたのかもな。
「いつもありがと‥恋次、大好きだよ」
ふわりとした笑顔が愛しくて苦しくて愛しくて。
叶わないなんてわかってんのに。
お前がいつだってそうやって笑いかけるから、俺はいつまで経っても諦めきれねえんだぞ。
いっそ嫌いだって突き放してくれよ。
期待させるような言葉、そんな軽く言うんじゃねえよ。
また今日もお前を諦められない。
ふたりの交差しない想いを知ってか、闇に映える桜はどこか切なげに見えた。
end
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