天使サマに祈りを。神サマに文句を。
□第二話 カフェと出会いと
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それにしても、さっき路地に入る前に妙な気配?妖気?いや妖気はないか。何かこう、ビビッと電波を受信?したみたいに、何か感じたんだけど……気のせい?
……まあ、いいか。
ともかく、原作6年前か。……転生じゃない、ただのトリップだから、身分証明するものが何もない=ハンターになるしかない、だよね。ヒソカと接触するのは危険だけど、試験内容を知っているアドバンテージがあるし、ゴン達に会いたいし、6年後のハンター試験を受けるのはほぼ決定。それまであと6年、どうやって過ごそうか。お金と住む場所が要る。
住み込みで働けるとこが無いものか?と歩いていたら、
「カフェだ……」
目の前にあらわれた、洒落たカフェ。
看板は、珈琲カップに雪の結晶が散りばめられた可愛らしいもの。……でも、珈琲と雪ってあまり関係なくない?どうでもいいけど。
「こんな所でバイト出来たらいいのに」
ぽつりと言った、私の言葉はどうやら誰かに聞かれていたらしい。カフェの扉のガラス窓に、ほっそりとした人影が映る。
「あら、貴女のようなお嬢さんなら、大歓迎よ」
カフェの扉を開けて、出てきたのは、
「いらっしゃいませ。カフェ『ニヴルヘイム』へ」
満面の笑みを湛えた、超絶美人のお姉さんでした。
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