恋の焦点
□3話 Qちゃん恋愛T
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『ただいまー』
いつものようにサッカーの練習から帰ってきて家のドアを開けると、
知らない人が数人いた。
まあ、渚の友達ってとこだろ。
その中で一人、一際俺の目を惹く少女がいた。(少女と言っても年上だが…)
さっぱりしたショートヘアにサーフ系の服装がとてつもなく似合っていて、
整った可愛い顔をしてるのに、どこかボーイッシュな雰囲気を持つ人だった。
少女と言ってしまったのは多分、
その明るい印象と元気な振る舞いからだろう。
「へえー、Qちゃんっていうんだ」
家族が勝手に呼んでるあだ名を知られるのは少し…いや、
かなり恥ずかしかった。
だから昔からこのあだ名は気に入ってなかった。
でも…
「“Qちゃん”なんてあだ名、かわいいじゃん」
そう言われた時はすげー、嬉しかった。
彼女になら恥ずかしいあだ名でも呼んでもらいたい。
そんなことを思った。
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