恋の焦点
□8話 妹依存恋愛T
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「二舞ー。一緒に別所ん家行かない?」
冬枝を保健室まで連れてった後、
すっかり泣き止んだ小豆が俺を誘ってきた。
トクに断る理由もないので行くことにする。
突然話が変わるが、俺は女子に全くと言っていいほど興味がない。
興味がないと言うより恋愛感情を抱くことができない。
いくら絶世の美女であろうと、せいぜい友達ぐらいにしか思えない。
と言うのも、俺には既に大切な女がいるからである。
『渚ん家か、超久々ー。昔はしょっちゅう来てたけどな』
渚の家に着くとそこには何故か、
『う、卯月!』
「えっ、お兄ちゃん?」
俺の妹がいた。
『お前、何でこんな所にいんだよ!』
「友達ん家だからに決まってんでしょ」
『友達って男友達か?いつからそんなもんできたんだ!』
そう、俺が世界で一番大切な女は…
「男友達って、ここ別所くん家だよ?ただの幼馴染だよ?何でそんな怒るの?この…」
今目の前にいる俺の妹、
「シスコン!」
卯月だ。
『な、なんだと?俺はお前が大切なんだぞ?』
しかし…
「お兄ちゃん、きもちわるいっ!」
ガーーーン!!!
昔はいい子だった卯月だが、最近は難しい年頃のようだ。
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