恋の焦点
□14話 下手っぴ恋愛T
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中1の春、僕は初めて恋をした。
入学式の新入生代表の挨拶をしていた彼女は息を飲むほどの美少女だった。
可愛いというよりはキレイというか、強い光を秘めたというか…。
上手く表現できないけど、う、美しかったんだ。
ずっとその子を目で追ってた。
同じクラスだった。
ビックリしたけど、すっごく、もう本当にすっごく嬉しかった。
でも自分でも分からなかった。
なぜ目で追ってしまうのか。
なぜこんなに嬉しいのか。
こんな気持ちを表す言葉を僕はまだ知らなかったんだ。
木芝紅葉さん。
この人が僕の初恋の相手、という言い方をまだ知らなかったんだ。
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