オリジナル恋愛小説(BLもあり)
□二人の甘さ120%
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『オレの事が好きだろ?』
『………うん』
『オレもお前が好きだ』『――っ!!』
『こんなオレだげど……付き合ってくれるか?』『………うん』
一ヶ月前の放課後から私と蒼ちゃんは付き合い出した。
蒼ちゃんは不良でケンカが強くて(実際にケンカをしてる所は見た事はないんだけどね)それで校内一カッコ良くて女の子にモテモテで、勉強もスポーツも出来てそんな蒼ちゃんが私はずっと好きだった。
私みたいなパッと冴えない女の子の私には蒼ちゃんみたいな男の子には近寄りがたかった。だっていつも蒼ちゃんの周りにはカワイイ女の子がいたから。
だからずっと私は蒼ちゃんに片思いのままで良かったと思ってた。
でも一ヶ月前に蒼ちゃんに告白されて私はすごく嬉しかった。
「百合、帰るぞー!」
「う…うんっ」
教室の入り口のドアには百合の彼氏である蒼牙が百合を迎えに来ていた。
「なんであんなコなの?」
「別にカワイクないのにね」
「もしかして遊ばれてるんじゃないの?」
帰りの準備をする百合の近くであからさまに聞こえるように会話する女子生徒に百合は泣きそうになっていた。
そう思われても仕方ないよね……。
私、全然カワイクないし……。
「お前ら丸聞こえだぞ」「内海君!?」
「オレの女に文句があンのか?」
「ちが――」
「お前ら、もし次にこいつの文句言ってみろ。女だからって容赦しねぇからな」
いつの間にか百合の近くまで来ていた蒼牙は目の前に居る女子生徒に背筋が凍る様な鋭い視線で睨み付けていた。
「百合、行くぞ」
蒼牙は百合の手をとり、教室を出た。
「蒼ちゃんっ…早いっ」「あっ、悪ぃ」
「はぁ…はぁ…蒼ちゃん…歩くの早いよ」
少し早足で歩いただけなのに背が小さい百合にとって蒼牙の歩く速度は競歩並に速く、少しの距離で息が苦しくなってしまった。
「なあ、百合。腹立たねーのか?」
「どう言う意味?」
「さっきの女どもの会話だよ」
「別に私は……」
「オレはムカつくぜ。オレの女の文句言ったからな」
「蒼ちゃん……」
「あいつらが何言おうが百合は可愛いからな」
「………っ」
「オレが言うんだ。自信を持て、な?」
「う…うん」
かがみ込み蒼牙は軽く百合と唇を重ねた。