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□プレゼント
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俺の誕生日が次の日ということは、今日はうちの最強家庭教師の誕生日。
いつもならもうハンモックに揺られて眠りの世界を堪能している時間だけれど、今日ばかりは「飲み歩きだ」と出て行った。

おまえみたいな赤んぼうを入れてくれる店なんてあるのかよ…と思いながらも、さすがに口にはしなかった。
これでも学習しているのだ。


お風呂上がりの体をベッドに投げ出し、ごろんと横になる。


プレゼント…結局こんな時間まで決まらないままだよ…。
朝になったらでも獄寺くんに伝えなきゃ…

おそろいのリングとか?
…無理だ。恥ずかしすぎる…どうしよう…



ごろごろとしていると、うろんとした眠気が襲ってくる。
かろうじて部屋の電気だけを消すと、ゆっくりと眠りの世界へ誘われてゆく。







コツン





コツン



深くまどろむ意識に遠くから微かな音が聞こえる。
窓の外からだろうか。


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