リクエスト
□ユキ様リク
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あの時降り注いだ雪は、なんだか…凄く特別な感じがした…
『白い恋人』
ザックス
「――ウド…クラウド!なぁ、クラウドってば!」
クラウド
「ぁ…ザックス?ごめん。ボーッとしてた」
そう言ってザックスの方を見ると、これ以上ないってくらい頬を膨らませ、眉間にシワを寄せている顔が見えた。
何故そんなに怒っているのかと怪訝な顔をすれば、ザックスの顔は更に膨れる。
ザックス
「もしかして、今俺が話したこと全っ然聞いてない感じ?」
クラウド
「話したこと…?」
考える俺の横で、ザックスが頭を抱えて吠える。
ザックス
「だぁーかぁーらぁー!!明日任務無いだろ?俺とちょっと出掛けない?ってハーナーシ!」
クラウド
「あぁ、明日か」
すっかり冷めてしまったスープを一口こくりと咽に通す。
ザックス
「そう!なぁなぁ、明日メシ食いに行くか?それともちょっと遠出してゴールドソーサーでワイワイするか!」
クラウド
「悪いザックス、明日は予定があるんだ」
ザックス
「なんだよ予定って」
またザックスの顔がムスッと膨らむ。
ザックス
「誰となんの予定?」
「誰と」とは言っていないんだけどな…でも、実際明日の予定は誘われたやつだからな。
少し控えめに口を開く。目が少し泳いでいたかもしれない。
クラウド
「セフィロスと…本屋に行く予定なんだ」
そう言ってザックスを見る。今度は口をあんぐりさせながら固まっていた。
クラウド
「ザックス?」
ザックス
「…だよ…あいつ…俺との方が付き合い長いのに、俺にはなんの誘いも無かったじゃんよ!」
ザックスがまた吠える。食堂に居た他のソルジャー達が何事かと動きを止める。
これ以上ここに居るとそろそろ苦情がきそうだったので、クラウドは残りのパンとスープを口に放り込んでザックスを連れて食堂を出て行った。
ザックス
「本って…ここ(神羅ビル)にだって本あるだろ」
ソルジャーフロアの長椅子にだらりと横たわり、ザックスがボソボソと言う。
どうしても納得がいかないようだ。
クラウド
「確かに、あるにはあるけど…ソルジャーに必要な資料は豊富でも、他の書籍は無い。だから個人的に買うしかないんだ」