仔犬の居るレストラン

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ティーダ
「………」


 今日はなんだかティーダの機嫌が良くないみたいです。


ザックス
「どうしたんだよティーダ?ムスッとした顔して」


 ザックスが膨れたティーダの頬をつつく。

 そんなザックスをティーダが睨む。


ティーダ
「なんなんスか」

ザックス
「は?」


 いきなり言われてザックスは首をひねる。


ザックス
「なぁ、本当どうしたんだよ?」

ティーダ
「絶対…オレは絶対着ないからな!」

ザックス
「え?」


 そこでようやく、ティーダの前に置かれた物に気付く。

 今日は中華料理がメインの日。

 その雰囲気を出す為にウエイターの二人も中華風な服装をする。

 ザックスは既に着用済み。

 どこから調達された物なのか、見事なカンフー衣装だ。


ザックス
「なんだよ?別におかしくないだろ?」

ティーダ
「ザックスのは普通だから!オレのは全然違うッス!!」

ザックス
「…似合うと思うけどなぁ?」


 ティーダ用の衣装を持ち上げザックスが素直に呟く。

 ティーダはまたもザックスを睨む。

 身長差のせいか、恐く無いし寧ろ可愛い。

 ザックスが苦笑する。


ザックス
「今日一日だけだって」

ティーダ
「………」

ザックス
「ただでさえ人気高いんだからこれでもっと売り上げアップ!」

ティーダ
「…………」

ザックス
「…なんかあったら俺が助けるって。な?」

ティーダ
「……………」

ザックス
「しょーがねーなー」


 溜め息をひとつつくと、ザックスはティーダを押し倒してまたがる。


ティーダ
「な、ななななにすんだよ!?」

ザックス
「俺が着せてやろうかと」

ティーダ
「や、やめろって!」

ザックス
「じゃあ、せっかくこの体勢だから…俺にヤられるのとアレを着る。どっちがいい?」


 さぁ、究極?の選択だ!


ティーダ
「分かったよ!着る!着るからどけって!!」

ザックス
「本当か?」

ティーダ
「本当だって!」


 拗ねたように口を尖らせるティーダの頬を苦笑しながらつねる。

 ティーダは痛い痛い!と言いながらザックスをどける。


ザックス
「さ!着てもらいましょーか」


 嫌々ながら着替えを終えるティーダを待つ。

 着替え終えたティーダにザックスが少々ドキッとしてしまった。
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