DFF・学園

□放課後の悪魔
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キーンコーンカーンコーン…


ティーダ
「ふわぁ〜…」


 放課後の三年教室。

 ほど好く西日が差して暖かい窓際の席で、ティーダは一人大きなあくびをする。


ティーダ
「クラウドってこの席で眠くならないんスかね…」


 ティーダが座っている場所はクラウドの席。

 今はクラウドを待っている。

 いつもならスコールやフリオニールと帰宅するのだが、今日は二人とも用事があって一緒に帰れない。

 一人で帰ってもいいのだが、なんだか心許なくてクラウドに電話した。

 そしたら、ちょっと職員室に行くから教室で待っててくれ。と言われたので今に至る。


ティーダ
「ねむ…」


 ごろりと机に突っ伏して窓の外を眺める。

 ちょうど正門をティナとルーネスが出ていくところだ。

 それを見ながらゆっくりと瞼が閉じようとした時だった。


ガラッ


 教室の扉が開かれる。

 クラウドかと思い、起きて振り返った。

 しかし、そこに立っていたのはクラウドではなく


セフィロス
「…まだ居たのか」

ティーダ
「なんだ、先生ッスか」


 ティーダが残念そうに再び机に突っ伏した。

 そういえば今週の戸締まり担当はセフィロス先生だったなぁ。


セフィロス
「何をしている?」


 窓をひとつひとつチェックしながら振り返らずに尋ねる。


ティーダ
「クラウド待ちッス」


 ボーッとセフィロスの背中を見ながら怠そうに答える。また瞼が降りそうだ。


ティーダ
「まだかな…」


 何をしているのだろう、クラウドはなかなか戻って来ない。


ガッ――トスッ…


ティーダ
「うん?」


 何か近くで音がしたと思い、顔だけそちらを向ける。

 ティーダは目を丸くした。


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