明るいあの子に恋をした

□初めてあの子を知った日
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「、、、、あ、あの〜っ幸村先輩!」
「おや?芥川さんどうしたの?珍しいね、そんなに慌てて、、、」
「、、、ぇえ?慌ててましたか?」
「うん」
「あの、ですね、、、。えと〜」
「、、、、丸井のこと?」
「ち、近いです」
「じゃあ直接じゃないんだ。
なんだ、、、。丸井の事俺に相談してくれるのかと思ったんだけどな」
「それもちかいです、、、。
、、、、う〜ん。やっぱり相談、す」

「フフッ。そっか。それならよかった。

さて、君は僕にどうして欲しいの?出来る範囲内なら叶えてあげる」


「〜えへへ、ありがとうございます。ん〜、、、明日、青学と練習試合するって聞いたんですけど、」
「え、、、もしかしてもう噂になってるのかい?表向きはただの休みにしてたつもりなんだけど。青学も来るって聞いたらファンの子が殺到しそうだから」
「あ、噂じゃないです。私が教えてもらったんです」
「誰に?、、、、仁王あたりかい?」
「あ〜違います。私、青学のテニス部の子に友達が居るのでその子に教えてもらったんです。だから仁王先輩は悪くありませんよ〜」

「、、、へぇ。(敢えて誰?って聞かない方が後々面白いかな)
それで?俺に相談ってのは?」

「あー、、、えーと、、、ん"ー」

「言いにくいことなのかい?」
「あの〜ですね、、、

















明日一日だけ、青学のマネージャーを頼まれたんすよ〜。


だから明日コートに私が居ても気にしないでくださいね〜って事で、他の部員の方々にもお伝え下さ〜いってお願いしに来たんですけど、大丈夫ですか?」

「、、、、、、、、、、














今日珍しく芥川さんが俺に会いに来てくれた。
ブン太の事かとわっくわくしてたけど、彼女の口から出てきたものはそんなことよりもとんでもない事だった。

これを口実にブン太をからかってやろうかと思ってたけど、芥川さんは「近いです」と言っていた割に特にブン太に関する事も告げずに、俺の了承も得ないままさっさといってしまった。

言い逃げされちゃったよ。別にあのくらいどうってことないお願いだけど。



ちょっと拍子抜けしちゃったから、ブン太以外の部員にこの事を伝えて練習始めちゃえ!


ああ〜明日が楽しみだなぁ!!


「つー事だから皆! 
丸井には内緒ね!じゃあ練習はーじめーっ!」

ξゝ∀σξ-☆





「精市、、、、」
「俺達は、、、丸井を救う事が出来そうにないな」
「プリッ」
「幸村君があんなに輝いているんです。邪魔をしては私達がどうなる事やら
「そうだな、、、ブン太には悪いが、あいつにもいい刺激になるかもしれない」
「そうっスね!そう考えれば丸井先輩だって、芥川とのわだかまりがなくなるかもしれませんし、、、」


「「「(赤也が「蟠り」なんて言葉を知ってるなんて、、、!)」」」



「ちょ、アンタ等何すかその顔」
「きっと、皆さん切原君が成長している姿に感動しているのですよ」
 
「ふ〜ん?」





今日も立海は平和です。







「うわー幸村君あんなに機嫌いいなんて、、、なんかあったのか?」

「「「、、、、、、、、、、、、、(合掌)」」」




約一名を除いて。































『悪いなユーリ、でもお前が居るんだしせっかくなら前みたいにマネージャーやってもらいてーなーと思ってよ!』
「大丈夫だよ〜。久しぶりに皆の試合見たいしねぇ」
『こうやって直接会えるのは関東大会以来だな』
「そう?あの時そんなに会えなかったじゃん。遠目くらいで。手〜振った記憶しかないよ」
『あの時は幸村さんの手術があったからな、、、。幸村さん、もう元気か?』
「うん!すっごい元気」
『こっちももうすぐ手塚部長が帰って来るからな!全国大会には部長も来るぞ!』
「わぁ〜!楽しみだな〜」




「桃城君、明日さぁ」
『あ、そうだそれそれ』
「ん?」
『明日の事なんだが、実は俺が一人抜けるって大石先輩に伝えたらよ〜』











「なんだって桃!?お前みたいな方向音痴を一人神奈川に置いて行けと言うのか!!?」
「桃先輩一人だけ泊まりッスか、、、。ふーん」
「まぁまぁ大石。あ、そうだ!態々神奈川まで行くんだし、日帰りじゃなくて皆で一泊してくればいいんじゃないかな?」
「タカさんナイスアイディア!!」

「簡単に言うけどなぁ桃、、、。今から宿泊施設を借りる余裕なんて――」

「アーン?青学と立海が練習試合?桃城が一人泊まりなら全員泊まれば良い?んで宿泊施設に困ってる?

んなもんお安い御用じゃねーの!!!」




『って通りすがりの跡部さんがいきなり現れてさ〜。神奈川に置いてある跡部さんの別荘を宿泊施設に、立海で立海・青学・氷帝合同合宿行う〜とか言い出して、明日俺達以外に氷帝に行くことになったんだ。

、、、つってもお前の場合そっちも知り合いだから特に困らなさそうだけどな』



「え」



うわ〜跡部さん、、、、何して
流石にやりすぎだC!どんだけハブられなくないんだよ!いきなりそんな事決めるなんて跡部さんらしいけど〜、、、


お布団だってしっかり干して今にも設置可能ですけど!!
桃城君がいっぱい食べるだろうから、もう色々用意してんですけど!!明日すぐ食べれるように!!


それはまぁいいよ!!跡部さん家のご飯の方が美味しいだろうし、私だって本気出せばこんくらいたいらげられるC!?


そんな事より氷帝だ。皆と久しぶりに会えるのは嬉しい、でも、、、、じろちゃんくるってことでしょ?
いや嬉Cけど、嬉Cけど、、、。




じろちゃん→丸井先輩大好き
丸井先輩の試合→じろちゃん覚醒
覚醒じろちゃん→私を呼んで『二人で丸井君の試合みようよ〜!』強制参加

丸井先輩→私が居る事に多大なるショックを受けて試合がまともに出来なくなる
私→丸井先輩の試合を大人しく見るなんて多分、いや絶対無理!って事で約束を破ってしまい丸井先輩に今以上に嫌われる
















「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああ」

『ぇ"えッ!?どどどどうしたユーリ!?』

「どうしよぉぉぉぉぉぉぉおおお」

『えっえっ、、、、まずかったか!?なら今からでもマネージャーやめてもらうか?』

「、、、、、、、、、、、、、、、いい。それはやる。〜やるって言ったもん」

『お、おう』

「桃城くぅん、、、、、、ウッ」

『ユーリ、、、、ないてんのか!?』

「どぉじよぉぉぉぉお」






これ以上丸井先輩に迷惑かけたら、、、ホントに試合すら見られなくなってしまうかもしれない。
全国大会の応援に来るなって言われちゃうかもしれない。


でも、そう!!マネージャーのお仕事はきっと忙C!!
だからじろちゃんだって無理に私の事を呼ばないはず!



「明日、、、、グスッ、、、、がんばるね"〜」
『あ、ああ(どうしよう、、、、俺が泊まるなんて言わなきゃこんな事には、、、とんでもねー事しちまったかもしれねぇ)』 




「はぁ〜どうしよう、、、、あ。桃城君のご飯お弁当にしちゃえばいいんだ」

「ユーリ、、、、あいつホントに大丈夫かぁ?無理はいけねーな、、、いけねーよ」

「ハーハッハッハッ!!待ってろよユーリ!!俺様が来たからには何も心配はいらねぇ!!」

「ユーリ元気かなぁ〜!明日は丸井君とも会えるC、、、、ん〜ワックワクしてきたぁ〜!!」

「跡部からいきなり連絡が入った時は吃驚したけど、、、、でも、思ってた以上に面白い事になりそうだなぁ!フフッ、楽しみだよ」

「っし、、、!とにかく、明日の試合は集中だ俺!天才的な妙技で青学も氷帝も圧倒してやるぜ!」




練習試合前夜。

各々が明日の合同合宿に様々な思いを抱きながらも、夜は更けて行った。






















そして当日。










「ハーハッハッハユーリ!!少し大きくなったんじゃねーか!?」
「ギャーーーーーーーッ!!!!」

ユーリを抱え至極幸せそうに回る跡部。

「ちょッうちのマネージャーに何するんスか!!」

跡部を止める桃城。

「ほらこっちやゆーちゃん。こないな奴に振り回されて疲れたやろ?堪忍なぁ、、、お詫びにぎゅーしたる」
「わー忍足先輩お久しぶり〜」

ナチュラルに抱き締め、頬ずりをする忍足。

「「あああああああああユーリが穢れるぅぅぅぅぅぅう」」

ゴキィッ!!!

「ぶっ!!ゴラァッ何すんねん!せっかくゆーちゃんとの再会を味わってたんに!」
「いくら忍足さんでもユーリに手ェ出すんなら容赦しませんよ!!」
「てんめッ忍足!俺の妹に何すんだ!!」
「跡部、俺の妹だC」

忍足をどつく桃城、跡部。
結構痛かったのか若干マジで切れる忍足。
そして素で突っ込む兄、慈郎。


それ全てが場を氷の世界の如く凍らせるには十分な要素だった。




「、、、、、、、、、、な、なぁ幸村君?」
「、、、、、、、、何かな」
「これ、どゆこと??」
「、、、、、、エヘッ☆
エヘッ☆じゃなくてぇぇぇぇええええ!!!!

「てんめぇぇええ仁王!!お前昨日妙にニヤニヤしてると思ったらこれかぁぁぁあッ!少しくらい教えてくれたってよかっただろぃ!?」
「、、、、テヘプリッ☆

てへぺろみたいに言うなよぉぉぉお





予定は少々違ったが、案の定丸井が慌てふためく姿を見てご満悦な幸村と仁王。

柳から状況説明を聞いた青学、氷帝の面々は――丸井とユーリを交互に見て、目の前の惨劇に


「「「「、、、、、、、、、、、(合掌)」」」」


立海のメンバー達と共にそっと手を合わせた。





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