FF6

□最終幻想Y〜そのいち〜
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ふわりとした感覚があたしをおそった。ぼんやりした場所にあたしがたっていて見知らぬ人がこっちをみて笑っている。あたしもそっちにかけていく…。
そこで目が覚めた。頭がくらくらする。見知らぬ天井。ここはいったい…何処?


「あっ!目、覚めたか!」


見覚えの無い人…。銀の髪がキラキラしてる人。見覚えがないと言ったけれど、どこかで…。


「お前、フィガロの前の砂漠で倒れてたんだよ。」

『フィガロ…?砂漠…?』


ダメだ。頭がついていかない。違う。ついていかない訳じゃなくて頭が考えを否定している。そんな感じ。


「もしかして…記憶喪失か!?名前は分かるか?」

『名無しさん・名無し…。』


そうだ。思い出した。昨晩は友達とメールしてて、FFの話になって、それから…。


「あっ!名前言い忘れてた!オレはロック。ロック・コールだ。よろしくな!」


そうそう。ロック格好いいよね。え〜。あたしはマッシュ派〜。って話をして、それでなんか携帯がピカーって光って…。そしたら…。


『もしかして、トリップしてきた…?』


有り得ない話だけれど、現実として突きつけられたそれは認知をせまる。


「は?あっ!エドガー呼んでくる!」


そう言ってロックさん(一応)は出て行った。一気に静かになる部屋。


『これからどうなるんだろう…。』


体を駆け巡る不安はあたしを嘲っているかのようだ。


『きっと…きっと帰れるよね…?』


不安の滲んだあたしの呟きは誰にも届かず部屋の沈黙にくわれていった。


→あとがき
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