FF6
□最終幻想Y〜そのさん〜
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「名無しさん。悪いがナルシェにいってくれるかい?ロックから手伝いが『いく!』…たのんだよ。」
あれからロックにも何回かあい、エドガーとも打ち解けたあたし。ちょくちょくロックの手伝いをしてるんだ!
「名無しさんは武器は持ってるかい?」
『一応。ロックから貰ってる。ほら。』
そう言って取り出したのは、小さなナイフ。ただ掠り傷でも致命傷になるように刀身に毒が塗ってある。ついでに毒はあたしお手製だ。
「少し心配だが…。名無しさんのおっちょこちょいぶりは、良くわかったところだし…。」
さらにエドガーはひどく過保護になっていた。…確かにおっちょこちょいですが!階段でコケるし足捻るし。捻挫なんてしょっちゅうよ!
『大丈夫!ね?ロックもいるし。それにエドガーが行けって言ったんじゃん。』
そう言って半場無理やりフィガロを出発。エドガーは半泣きで心配だと言っていた。仕事を自分から頼むけれど彼は心配してくれる。嬉しいけど…若干うざい。
もしかしたらティナに会えるかもしれない。そんな期待を胸に、ナルシェへ向かう。
『待っててね!(あたしの)ティナ!』
さらりと気持ち悪いことを思いつつ…。
走ってナルシェに向かう。ロックとはナルシェの秘密の入り口で落ち合うことになっている。
「名無しさんにしては、早かったな。」
最近はずっとこんな感じ。遅れても文句は言わない。必ず早かったな。っていうロック。…なんか甘やかされてる…。っていうか名無しさんにしてはって何さ。
『…何時もよりちょっと早めにフィガロを出たから。…エドガーがうるさかったけど。つうか何?あたしにしてはって。』
ロックも苦笑い。だって一度だけ見てるから。過保護ぶりを。
ついでに早めっていうのは三日前のこと。案外道のりは長い。
「あっと…コホンッ此処に魔道の少女がいるらしい。」
『魔道の少女…か。つうか話逸らすなよ。』
きっとティナだ。そうに違いない。此処からは原作沿いか…。…でもティナ大丈夫かな?
「名無しさん。裏からまわる。その先でジュンが待ってるからな。」
『はいよ。』
ふたりでナルシェの炭坑を走る。動き始めるときにしっかりロックに膝かっくんしましたが。
ゲームではロックが勝手に行くから距離が短く感じるだけで実際は…
「長い。長いわ。長すぎでしょ…。」
そう。かれこれ二十分は炭坑の中にいる。
『ロック…。まだ?』
耐えきれなくてロックに聞くと…。
「あと五分でつく。」
とのこと。どんだけ五分が長いんだ。さっきも五分って言ってただろ。おかしいよお前の感覚。
でもそれを信じてロックとふたり、ジュンさんの家まで走る。
まだまだ道のりは遠い気がする。