FF6
□最終幻想Y〜そのきゅう〜
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ティナが倒れたあと、ライオン頭が言った言葉が頭から離れない。まさか
「ティナが倒れたのは名無しさんの魔力に当てられたからかもしれない。」
だなんて。でも異世界の人間について書かれた本は多いらしく、他の本では暴走について別説が書かれていたらしい。
『ティナが倒れたのはあたしのせい。ティナの側にあたしがいたらティナが危ない。でも…。』
「魔導の者の力を抑えられる唯一の者は異世界から現れし者のみである。二人の心が離れし時、闇は世界を覆い尽くす。」
そう書いてあるものもあるらしい。あたし達が傷つくか。世界が壊れるか。
「名無しさん…?」
ティナが目を覚ましたのか、部屋から出てきた。とても不安定な雰囲気で。
『あっ!ティナ!おはよう。体は大丈夫?ダルくない?』
ティナは笑って大丈夫と答えてくれた。でも笑顔が弱々しい。
「今ね、みんなと話したの。それで…。」
ティナがさっきみんなから聞いた話をあたしにもしてくれる。
『…そっか。でも、あたしはティナに強制はしない。ティナがやるんだとしてもあたしはティナの味方。やらなくてもあたしはティナの味方だよ。』
するとティナは聞いてきた。
「ついさっき、正式に名無しさんはリターナーに入ったんでしょ?どうして?」
と。あたしは少し悩んでからいった。
『ティナを守るため。ティナを狙っているのは帝国なんでしょ?で、リターナーは帝国に反発する組織でしょ?だからだよ。ティナを守るために。ど?カッコいいべ?』
あたしが笑うとティナも笑ってくれた。今度は何時もの笑顔で。
「ありがとう。名無しさん。私も名無しさんの味方でいるよ。」
そうしてティナはライオン頭のところへ走っていった。
『ティナ…。』