FF夢入口
□どこで
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「すぐに帰ってくる。」
そういって彼が出て行ってからどれくらいの時が流れただろうか。
彼はとても優しくて、私は彼が大好きでよく一緒にいたっけ。
『どこにいるのかな。』
今日も私は一人、あの人との思い出の場所に立っている。
あの人が出て行ってから毎日。
雨だろうと、雪だろうと、台風だろうと。
ずっと待ち続けている。
『いい加減、諦めればいいのにね。』
そっと呟くと足元のマーガレットが風に揺れた。
『もう、そんな季節か…。』
何回季節を過ごしたかな。もしかしたら、一周したくらいかもしれないし、何周かしてるかもしれない。
『どこにいるの…?あいたいよ。』
約束を守ってよ。
『早くあなたに、
あいたいよ』
(想いは強くとも、)
(彼は帰ってこない。)