私はあなたに本当の恋をした

□は? だから何?
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『・・・また、か』


水曜日の学校帰り、ポストを開ければ中から手紙や字が書かれた紙切れなどのものがたくさん出てくる。
犯人? そんなの、小学校のクラスメイトに決まってるじゃん。


(…まだ誰にもバレてない筈だし、このまま黙ってよう)


ポストの中身全部を抱えて家に入れば、電話のコールが俺を迎える。 その電話に出れば、電話の向こうの相手は何も言わずに数秒経って切る。
俗に言う、無言電話だ。 1週間前から続いている。 ストレスなんか、もう溜まりまくりだ。

だけど、言うわけにはいかない。 周りの人に危害が及ぶ。 …あ、この台詞コナン君みたい。


『夕飯の支度やらねぇと…』


夕飯の支度を始めて5分後、また電話が家中に鳴り響く。 無言電話だろうな、と思ってそのままにしておくと、勝手に切れる。
そして、また5分後に鳴り響き、勝手に切れる。 …その繰り返しだ。


夕飯を食べ終わり、片づけが済んだところで、また電話が鳴り響く。
気分的に出れば、また数秒無言で勝手に切た。 そのとき、俺は我慢の限界が来たのだ。


『っざけんじゃねぇ!!』


電話を乗せてある台ごと蹴り、ちょっとスッキリ。 だけど、まだスッキリしない俺は、私服に着替えて家を出た。











“ちょっと運動”をしに―――。


『さて、今日はどいつを潰そうか・・・』
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