私はあなたに本当の恋をした

□なんやかんやで大阪
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不二と距離を置いて数日。 綺羅と英二は不思議がってたけど、またケンカでもしたのだろうと思っているらしく、普通に接してくれる。

昼食のときは、3人と食べないで三上さんと食べる、というのが最近の日課。


『三上さーん、弁当食おうぜ?』


教室に行って三上さんを呼べば、他の女子はキャーキャー騒ぎ始めるが、三上さんはため息を吐いて俺のところまで来てくれた。


三上「今日は、私図書当番よ?」


『なら、図書室で食おうぜ』


俺と三上さん、合計2つの弁当を持って図書室へ行けば、何故か忍足がいた。


『…おい、お前なんでいるんだよ。 他校生だろ』


忍足「今日は、学校が休みなんや。 学ラン着とけばバレへんやろ?」


『いや、そりゃそうだけど…。 まぁいいか』


面倒になって、忍足の向かい側に座れば、三上さんは忍足の隣に座った。
あぁ、上手く行ったんだ…。 なんて心の中で思ってから、俺は弁当を食い始める。


忍足「名前こそ珍しいやん、不二と一緒やないなんて」


『今は、距離置いてんだ。 不二と』


忍足「なんや、ケンカでもしたんか?」


『…まぁな』


その後、俺は手早く弁当を食べ、教室に戻って帰る準備を始めた。 すると、綺羅が真剣な顔をして質問してきた。


綺羅「名前」


『何だよ』


綺羅「最近、青学の人が不良とケンカしてるんですって」


『へぇ…。 だから?』


綺羅「あんたじゃないでしょうね? 不良とケンカしてるの」


綺羅がそう言った瞬間、教室にいた奴らは静かになって、俺を見てくる。


『・・・さぁな。 じゃ、俺帰るから』


前のドアから出ようと思い、机と机の間の通路を通ろうとすれば、結構評判の悪い奴が俺の通行の邪魔をした。


『…何の真似だ』


男子「本当にお前がケンカしてるんだったら傑作だな。 お前、女なんだろ?」


『だからどうした。 女だからケンカをしないっていうのは差別じゃないのか?』


男子を睨みつけながら言えば、そいつは笑い出して俺に暴言を吐き出した。


男子「お前、1回死んで男に生まれ変わってきたらどうだ? その方が、いろいろ楽だぜ。
不二の奴も、なんだってこんな男みたいな女に惚れたんだか。 キモイじゃねぇか、コイツ」


それを聞いた瞬間、俺はキレて、そいつの机を蹴り飛ばした。 ついでに、その男子と椅子も。


『俺だってな、本当は死にてぇんだよ。 男に生まれ変わりてぇんだ! だけどな、俺の大事な人たちがいる以上、それは出来ねぇ!
俺が気持ち悪いのも解る。 だがな、お前にそれを言う資格はあるのかよっ!! あぁ!?』


1回ふっ飛ばされたぐらいで半泣きになり、更に俺がゆっくりと近付いて来ていることで、とうとう泣き出して謝りだした。


男子「俺が悪かった・・・っ! 悪いっっ」


『・・・興醒めした。 帰る』


教室を出ようとすれば、綺羅から呼び止められた。


綺羅「今日、あんたの家行くからね! 絶対、家にいなさいよっ」


『家? あぁ…、あそこね。 あそこに行っても、俺いねぇし。 勝手に行ってれば? …後悔すんなよ』


鞄から鍵を取り出し、綺羅に投げ渡せば俺は学校を後にした。
そして、気分転換に飛行機のチケットを買って大阪までひとッ飛びした。 2〜3時間で着いたよ。
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