もっと青春・・・してみる?

□最高の未来
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10年後


『ちょっと光、見て見て!』


「なんやねん」


『いま子供の名前(男の子)笑ったよ!』


「ほんまか!?」


リビングで朝食を食べていた光が、バタバタと子供の名前(男の子)のベッドまで走ってきた。


そのまま、2人で子供の名前(男の子)を眺める。


『光、私幸せだよ』


「…そか。 良かったわ」


『時々、もう顔も忘れた家族が恋しくなるの。 でも、みんながいるから大丈夫だよ』


「…怒らへんの?」


予想していなかった言葉を聞き、子供の名前(男の子)から顔をあげると、光が泣きそうな顔になっていた。


『なんで光に怒るの?』


「俺のせいやろ? この世界に残ったの」


その言葉に、だんだん笑いがこみ上げてくる。


『光のせいじゃないよ。 私が残りたいと思って残ったの。 玲茅に聞いても、一緒のことを言うんじゃないかな。
それに、残ってよかったと思ってる。 後悔はしてないよ』


光の手を握りながら言えば、泣きそうな顔は変わらなかったけど、でも嬉しそうに笑った。


「…やっぱ、めっちゃ好きや」


『私も、光が大好きだよ』


2人で笑うと、光の携帯がメールを受信したことを知らせた。


「…名前、部長たちがいつもんとこで集合やて」


『わかった』


「泊まりの準備もな」


『跡部か』


「ご名答」


『跡部の召集なら仕方ない』


相変わらずの跡部の無茶ぶりに笑い、急いで準備をする。


それができたら、光に荷物を持ってもらって、私は子供の名前(男の子)を抱っこして歩き出す。


『光』


「なんや」


『こんな日が、ずっと続けばいいね』


「…せやな」
















「…あ! 光と名前や!」


「遅いで、2人とも」


「あら、子供の名前(男の子)ちゃんじゃないの。 また大きくなったわねー!」


「大きくなるんは早いなぁ…」


上から金ちゃん、クララ、小春ちゃん、謙也に言われ、笑いが出てくる。


跡部が指定した場所までちょっとあるので、皆で歩き始める。


『…やっぱり、好きだなぁ』


前を歩く皆の姿を見て胸がいっぱいになって、涙が一滴、頬を伝った。


「うー?」


それを子供の名前(男の子)が拭ってくれて、嬉しくなる。


『…ありがと、子供の名前(男の子)』


「あぃ!」


『行こっか』


「あぅ!」


結構前の方で立ち止まって私を待ってくれてるみんなのところまで、早足で向かう。


『…私は、この世界の住人』


これだけは、真実。
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