私はあなたに本当の恋をした

□不二の家へお泊り。 目的は・・・
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不二の家に着き、リビングへ行くと由美子さんとおばさんが楽しそうに料理をしていた。


不二「ただいま」


『お邪魔します…じゃないな。 お世話になります』


挨拶すると、2人は笑顔で答えてくれた。


由美子「待ってたのよ。 周助、名前を客間に通してやって」


いつから呼び捨てになったんだ? 別に良いけど・・・


不二「わかった。 名前、こっち」


『え? あ、あぁ』


大人しく不二について行き、1つの部屋のドアを開けると、何とも居心地の良い部屋があった。


不二「夜、寂しくなったら僕の部屋に来ても良いからね」


『・・・気分が乗ったらな。 俺、基本的に音楽聴きながら寝るし』


不二「そっか、残念だな…。 あ! じゃあ、僕がこっちに来るっていうのは…『来るな、ベッドが狭くなる』…相変わらず酷いね。 そこは普通、喜んで了承するトコでしょ?」


何を嬉しそうに言ってるんだ、この変態は。 妄想も大概にしろ。


『はぁ… 勝手にしろ』


そして、それを許す俺は、随分コイツに甘いと思う。 いや、それは前からか。


不二「本当? じゃ、遠慮なく。 夜、楽しみにしててね」


『さぁな。 俺、のび太並に寝るの早いから』


そう言うと、忘れてた…とあからさまに肩を落とす不二を見て、俺は笑う。


しばらく話していると、由美子さんが部屋に入ってきた。 どうやら、夕飯が出来たらしい。


『自分で食事作らねぇのって久々だなー。 なんか感激』


不二「確かに、3食自分で用意するのって大変だよね。 お疲れ様」


『どーも』


他愛ない会話を繰り返していると、由美子さんが笑い出した。


不二「姉さん、どうかした?」


由美子「今日の朝の周助と今の周助、全然違うんだもの。 笑っちゃうわ。 名前が傍にいるだけで、こんなに違うのね」


『俺、不二を喜ばせる天才ですから』


不二「・・・否定出来ないのが悔しいな」


なんて、拗ねてる不二を由美子さんと笑っていた。
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