もっと青春・・・してみる?

□ライバル登場的な?
2ページ/3ページ


『オイ跡部、いつまで携帯とにらめっこを続けるつもりだ』


青学のマネージャー(名前は鶴野仁美(ツルノ ヒトミ)というらしい)からライバル宣言をされて1時間。
私はいつもの跡部の部屋でため息を吐いた。 何故なら。


跡部が好きな人をデートに誘えないからだ。


デートに誘おう! と意気込んで携帯を机の上に置いたところまでは良い。 だがしかし、そこから一歩も先へ進まない。


『・・・ちょっと携帯貸せ』


真っ赤な顔で携帯を睨んでいる跡部から携帯を奪い、跡部の好きな人へ電話する。(名前は聞いた)

暫くすると、ソプラノの声がした。


「はい。 どうかしましたか? 会長」


『私、氷帝学園の生徒会会長、跡部景吾のただのお友達です』


「え? あ、はい。 どうも…」


『今回、あなたにお電話致しましたのは、跡部があなたに用があると言って携帯とにらめっこをしていたので、我慢出来ずに私がかけました』


簡単に事情を説明するも、状況が掴めていない彼女は困惑の声をあげる。


「あ、あの・・・。 会長はどちらに?」


『あぁ、あのアホ部なら目の前にいますよ。 変わりますね』


携帯を跡部に渡すときに笑顔で言ってやった。


『ちゃんと彼女に言えなかったら殴る』


跡部「あ、あぁ・・・」


ちゃんとわかっているのか、震える手で携帯を受け取り、話しだす。


跡部「あぁ、俺だ。 悪かったな。 そ、それで・・・」


上手くいきそうだ。 と紅茶を口に含んだ瞬間、跡部は爆弾発言をした。


跡部「お、お前が好きだ。 俺と付き合ってくれっ」


それを聞いた瞬間、紅茶を吹き出してしまった。 虹が見えた・・・じゃない!!


『おい! てめぇ、何口走ってんだ!! 殴るぞ、本気で殴るぞ! マジだからな、マジで殴るからなっっ』


跡部「うるせぇから黙ってろ! ほんっとお前は昔から成長してねぇな!!」


『昔つっても1年前だろーがバーカ!』


跡部「誰に向かって言ってやがる!」


『お前だよお前! 天下のアホ部様だよっ』


跡部「跡部だ!! 財前にチクるぞ!」


『卑怯だぞお前! ならこっちも彼女に言うぞ?! お前の恥ずかしい行動全部言っちゃうぞ! 良いのか!? アーン!?』


跡部「この・・・っ!」


低レベルな争いをしていると、部屋のドアが開き光がハリセンで私の頭を叩き、跡部には電話の向こうから静止の声が掛かっていた。


財前「なんべんも言わすな。 しばくぞ」


『今のは跡部が駄目なんだもんね!』


反抗すると、またハリセンで叩かれた。


財前「口答えすんなや」


『すいません・・・』


光に謝ったところで、跡部の「本当か!?」という嬉しそうな声が響いた。
その後、一言二言話して電話を切り、私にどや顔で報告した。


跡部「良いんだとよ」


『マジで!? 何だお前ら、青春か! 青春18切符を買ったのか!!』


頭を抱えたところでまたハリセンが飛んでくる。


財前「うるさい」


『すいません・・・』


もう口を開くまいと黙って紅茶を飲み始めれば、執事が紅茶のおかわりをくれた。


財前「で? 跡部さんは彼女と上手くいったんスか?」


跡部「あぁ。 それもこれも、全部財前のおかげだ」


『私は!?』


跡部「お前は余計なことを言ってただけだろうが」


『誰かさんが携帯とにらめっこを続けていたから、代わりに私が掛けたんだけど!?』


跡部「あー、ハイハイ。 どうも」


『私の扱い・・・』


私一応ヒロインだよね!? と思っていると、青学のマネージャーが来て光を連れて行った。


跡部「お前、あれいいのか?」


『え、いいんじゃない?』


跡部「あのなぁ・・・」


と、呆れ気味に言ってたが、私は光の行動を制限するつもりはないので、黙る。


『跡部、テニスしようか』


跡部「出来るのか?」


『この前堀尾に勝ったし、桃とも良い試合だったよ。 光のスパルタ教育受けてるから』


跡部「成る程な。 ま、軽い運動気分でやるか」


『そうそう、そんな感じ』


部屋を出て運動しやすい格好に着替え、合宿生とそれほど距離が離れてないコートを使う。


『手抜いてね』


跡部「努力する」


握手らしい握手もせずに、サーブを出してラリーを続ける。


跡部「ほぉ…。 筋は良いじゃねぇの」


『マジで? アホ部が言うと説得力あるじゃん』


跡部「跡部だ!!」


その後、また低レベルな言い争いをしながらラリーを続けてると、桃やリョーマ、赤也が入ってきてその3人ともラリーをした。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ