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□同窓会
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「かーんぱーい!!」



夜8時。外は暗く、車のヘッドライトと店のネオンサインが道を明るくさせている。
肌に当たる風がそよそよと心地良い。

そんな並盛町の中心にあたる位置にある集会所は騒がしく、宴もたけなわの状態だった。


「よぉ、久しぶりだなー つなぁ」
「さっきアジトで会ったばかりだよね。
 酔ってるでしょ、山本」
「えー?あはははははは」
(山本って、酔うと笑い上戸になるんだった...)
「あ、十代目!来ていらしたんですか」
「獄寺くん...同窓会に来るなんて、どういう風の吹き回し?」
「コイツに無理矢理連れて来られたんスよ...」

忌々しそうな顔をして、獄寺は横でヘラヘラと笑っている山本を指した。
いーじゃんかよ、と山本は獄寺の肩を抱いた。

「皆で騒いだそうが楽しいしさ」
「うるせぇ!離せ、野球バカ!!」

10年経っても変わらない風景に 思わずツナはくすくすと笑った。

「ねぇ」
「わぁあ!」

いきなり後ろから声をかけられ、ツナは少し驚く。

「こんな夜中に...凄く煩いんだけど。耳障りだよ」
「す、すいません...それより雲雀さん。今はまだ任務で遠征中なんじゃなかったんですか...?」
「早めに終ってね。こっちでゆっくりしようと思って帰ってきたんだよ。
 というか何コレ、群れすぎ。なんとかしてくれる?」
「そう言われましても...」
「おっ、よぉ ヒバリー!」

日本酒が満タンに入った緑色の一升瓶(特大)を持ってこちらに走ってくる。
...っと、そのままの勢いで雲雀の口に瓶の飲み口を入れた。

「んんぅっ?!」
「ほら、ヒバリも飲めよ!」
「ぎゃー!やまもとー!!」

ツナがあたふたしている間に瓶の中身は空になっていた。
いくらなんでも、あの量はまずい。
絶対に酔うどころか、飲みすぎて失神してしまう。

案の定、雲雀は飲み終えた直後 ばたりと畳の上に力なく倒れた。

「雲雀さん!大丈夫ですか?!」
「おーいヒバリ、大丈夫かぁ?」



こうして並盛の夜は更けていく。

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