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「青春学園来たーっ!!」

「五月蝿いよ、えりな」

「うん、ちょっと自分でも五月蝿いし恥ずかしいって思った。」


ちょっとフォー●っぽいし、ちょこっとだけ赤也っぽかった。それってだいぶ恥ずかしいよ。

今は青春学園中等部の前にいる。今日からやっと私も青学の生徒だ。


「うー…ここでリョーマとお別れかあ…つーか、職員室どこだよ…。」

「…ぷ、テンションの差激しいね」

「だって…」

「大丈夫でしょ。じゃ、俺行くから」

「ちょ、置いてかないでよ!!」


ひらひらと手を振りながら一年の校舎らしいとこへ向かうリョーマ。お前一回入学式で来てるんだろ、職員室の場所教えてからどっか行ってよ!

さっさといってしまったので仕方なくうろうろと職員室を探しさ迷う事にした。


「んもーっ、最悪ーっ!」


ドン…


「わ、ごめんッ…!」


急に後ろからぶつかってきて謝ってくれたのは

…アクロバティックを得意とする…

ゴールデンペアのダブルス前衛 菊丸英二。

慌てて私もペコっと頭を下げて「ほんとごめんね」と言ってどっか行きそうな菊丸英二の裾を掴み止めた。


「ねぇ…」

「ん?どったの?」

「職員室の場所…教えて?」

「へ?1年の教室はあっちだよ?」

「…私、3年だから。転校生だから。」

「ええ?!ああ…そう…えっと、俺も用があるから一緒に来なよ。」


何で職員室?と言った風にきょとんとした顔でさっきリョーマが向かった校舎の方を指差して教えてくれるが私の目的地は職員室であって1年の教室ではない。

初対面メインキャラはみんな酷い。


「ここだよ。」

「ありがとう」

「んできみ名前は?」

「夢咲えりな!よろしくね?」

「俺は菊丸英二、よろしくにゃ!」

「(出た、菊丸語!!)」


初対面なのに気軽に話しかけてくれる英二は本当に可愛いなあ…。

同じクラスになれたらいいな。

職員室に入ると仁王立ちした竜崎先生がいて隣にいる英二が「にゃ?!」と短く叫ぶと私の後ろに隠れた。

え、なんで隠れるの?


「きーくーまーるーっ!!」

「ひいいいいっ!!」

「朝練遅刻とはいい度胸してるねえ…。」

「ご、ごめんなさい!!」

「グラウンド30周!!放課後やっておくこと!!」

「えええっ?!遠征は?!」

「そんなの後から走ってこんかい!!」

「うっそーんっ?!」


すっげえ…。

次元違う話してるよ…。遠征の場所がどこかは知らないけど、30周走ってから遠征の場所まで走るなんて…そんなこと出来るの?

いい加減サンドイッチにしながら話すのやめてくれ。


「ん…ところで。お前さん…もしや…夢咲えりなか?」

「へ?はい…そうですけど…」

「南次郎から聞いておるよ。なるほど…お前さん、マネージャーになれ。」

「え、拒否権なし。」

「ほれ、入部届けじゃ。今日の放課後、桃城武っていう2年の奴がコートにおる。出してから帰ってくれ。」

「………らじゃ。」


そこまで有無を言わせないのか。

なるほどって何なるほどって、竜崎先生、私を見て何を感じた?別に拒否権なくてもいいんだけどね、元からリョーマの試合を近くで観たいからマネになるつもりだったし。

「じゃ。」と言ってえりな達に背を向けて歩き出す竜崎先生がすぐに立ち止まり、振り向くと「お前さんは3-6だよ。ほれ、菊丸と早くお行き!」と言って今度こそ職員室から出ていった。


「英二、ファイト」

「えりな、ファイト」

「今日からマブダチだからね!」

「うん!教室行こう!」

「おーう!!」


こうしてマブダチが出来ました、めでたしめでたし。


「やあ、英二。おはよう」

「おっはよーっ!」

「(本当に目閉じてる)」




───不二周助。

何で職員室から出たすぐそこにお前がいる。


「ふふ、彼女は転校生?」

「そうだにゃ。あれ?不二知ってたの?」

「ああ…転校生が来るって噂になっててね。ほら、机が増えてるだろ?転校生が来ると。」

「ああ、にゃるほど」

「ちなみに英二の隣だよ。」

「まじで?!やったねえりな!!」



不敵な笑みを漏らす周助と自然で可愛い笑みをする英二が対照的に見えるのは気のせいかな。

とか言ってる場合じゃなくて、英二が私の肩をぶんぶんぶんぶんふるから気持ち悪…


「英二、えりなの顔色悪くなってる。」

「あーっ!!えりなごめんっ!」

「あ、うん…大丈夫。」


今さりげに呼び捨てだった。私も呼び捨てにしてるからいいんだけど、周助がこんなにすぐ呼び捨てにしてくるキャラだとは思ってなかった。


「それに…マネージャーとして仲良くなりたくてね。」

「…もうご存じで。」

「ふふ、竜崎先生の声は大きいからね聞こえてきてたよ。」

「なるほど」

「行こうか」

「ほーいっ!」

「うんっ」





仲良くなれますよーに。





「なんであの子不二くんと菊丸くんといるの…!!」





……あー…、前途多難だなあ…





「ふふ、マネジャーになるんだろう?だったら余計なこと考えなくていいよ。」

「そうそう」





リョーマ、帰りたいです。

次回はくだらねーいじめが始まるぜ。




「させないけどね」

「まい、ふれんど。さんきゅー」






青春学園
(元祖魔王は)
(味方みたい)





遠征が泊まりがけの練習試合だと信じてる。
リョーマの前の遅刻魔が英二だったらいいとか思ってる。






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