短編

□初代はくしゅ
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「どうしたのさ、言わないと分からないよ?」



イツキは困ったように私に詰め寄る。

ああ、そんなに近寄らないで。

好きだけどでも近くにいれない。

とてももどかしい気持ちが私の中で渦巻いた。

私は思い切ってイツキの両手を自分の両手で包むように掴む。



「だって・・・、イツキが私より身体細いんだもんっ!」


「・・・・・・え?」



私が思い切って告白してみれば、イツキは今まで聞いたことのないような間抜けな声を出す。

ど、どうしてそんな声を出すのっ。



「・・・そんなこと?」


「え?」



今度聞き返したのは私。

イツキが何を言っているのか分からない。



「ボクはそんなことで君を嫌いになったりしないよ」


「でも、やっぱり女の子としては気になっちゃうし・・・」



だってイツキはとても細いから。

イツキが細くてきれいだから、自分に自信がなくなっちゃう。

私のありのままの思いをイツキに伝えると、イツキは溜め息を吐いた。



「そんなこと気にしなくていいよ。ボクは君のありのままがいいから」



俯いていた私の身体を何か暖かいものが包み込んだ。

イツキが私を優しく抱き締めていた。

その優しい手の力も、言葉も、温もりも、全てが本物。

それがとても嬉しくて愛しい。



「ありがとう、大好き」



私の全てを受け入れてくれる。

そんなイツキが、もっと好きになった。













初代はくしゅでした
意味わからなすぎる・・・


2009*12*10
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