短編
□4代目はくしゅ
1ページ/3ページ
2月のとても寒い空の下。
私とイツキは外の広い場所に出た。
「うー…、寒い」
「何言ってるの?ボクを呼び出したのは君でしょうっ!?」
私が身震いをすると、イツキに怒鳴られた。
確かにイツキをこんな寒い中外に呼び出したのは私だ。
少し怒っている様子だったけど、イツキの手を引いて足元の芝生に腰掛ける。
「…ちょっとっ!」
「なあに?少しくらい良いじゃない」
私がイツキにお願い、と頼めばイツキは困ったようにしてでも一緒にいてくれる。
そんな優しさに私はつい甘えてしまう。
.