NOVEL
□明日から【種後設定】
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「…カガリ、」
「確かに私は、あの時お前に逃げるなと言った。――…けど、怖かったんだ。お前までいなくなってしまうのが。」
カガリの言葉を聞いて、アスランは改めて戦争の傷痕の深さを思い知る。
新たに首長になった彼女。
普段は決して見せない顔。
「あんなに平和を望んだのに、明日がくることが――…こんなに怖いだなんて……!」
ぽろぽろと溢れる涙が、カガリのズボンを濡らしていく。
「俺も、怖いさ。」
「アスラン…?」
「俺だって、数えきれないくらいの命を奪ってきた。
生きてることが許されないくらい。」