NOVEL

□伝えたい
3ページ/6ページ




二人で手を繋ぎながら、笑いながら歩いて。



彼が連れてきてくれた場所は、絶景の丘。
桜と街の夜景がどこまでも続いていた。

その美しさに息を飲む。





『なぁ、アスラン。』


『何、カガリ?』


『来年も、再来年も、また一緒に来ような。』





そんな他愛ない約束をした。




当たり前だったから。
来年も一緒にいれると信じていたから。




でも、二人は別れてしまった。

小さな、小さなすれ違いから。
今思えば、どうでもよいことだったのに。



毎日、後悔ばかりしていた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ