※ヤンデレ注意※
「汐梨。部活お疲れ様」
「お疲れさま〜。部長さんは今日も大変そうね」
「うん、でももう大分慣れてきたかな」
「すごい!キャプテンが頼もしいと部活にも覇気か出るものね。…私も頑張らないと」
「汐梨は吹奏楽部でパートリーダーになったんだよね。俺なんかよりずっとすごいよ」
「そ、そんなことないよ!でも、ありがとう…そう言ってもらえると嬉しいな」
「ふふ、どういたしまして。…さてと。じゃあ、お互い部活も終わったし帰ろうか」
「…んー、ごめんね、今日はちょっと無理かなあ」
「…なんで?何か用事なら待ってるよ?」
「えっとね。楽器の…フルートの練習しようって約束してて」
「……誰と?」
「青井くんとだよ」
「青井?ああ、あの吹奏楽で推薦入学した…」
「最近は放課後毎日練習につきあってくれてるの。パートリーダーになれたのも彼のおかげで」
「………ねえ」
「…ん、なあに?」
「……汐梨。どうして君はそうやって俺を傷つけるの?」
「傷つける?!」
「…いつもそうだ。そうやって君が無邪気に笑うたび、俺がどれだけ……」
「ちょ、どうしたの?辛そうだよ…?」
「辛いよ。汐梨が誰か他の男の話をするたびに、締め付けられるくらいに胸が苦しい」
「ううん…じゃあ保健室に行ったほうが…まだ開いてると思うし行こうか?」
「…そうだ…俺以外の奴のことを語る舌なんて、いらないよね…?いっそ刔りとってしまおうかな?」
「ええっ、それはやだなあ…だって、そうしたら幸村くんともお話できなくなるじゃない」
「……汐梨」
「私、幸村くんとお話するの好きだもん」
「………俺と話すのが……好き…?」
「うん!これからもいっぱい話そう!」
「汐梨……」
「あ、体調は大丈夫?もしきつそうだったら家まで送るよ?練習なら休めるし」
「……嬉しいな。じゃあ、お願いしようかな」
「わかった!寒いから、自販機で温かい飲み物でも買っていこうよ」
「…うん。そうだね」
「えーと…私ココアにしようかな。……ん、甘い…幸村くんはどれにする?」
「俺はいいよ。そのかわり、汐梨のをちょうだい」
「いいよ、はい!」
「……ありがとう。ふふ、これくらいの役得は許してくれるよね」
「……役得ってなんのこと?」
ヤンデレ魔王と天然少女