SNOW*ROSE
□第1章
1ページ/5ページ
1992年 12月25日
東京都
午前3時30分33秒
大きな病院で1人の女の子が生まれた。
本当なら、生まれるはずのなかった女の子が。
「まぁ…この子可愛いわねぇ〜」
生まれたばかりのわたしは初めて感じる世界に驚いた。
たくさんの人の気配。
冷たい空気。
すべて今まで感じたことのないものばかりで埋め尽くされていた。
「この子…髪の毛が白く光ってるわ」
生まれて10分ほどたつと、わたしの髪の毛は白く輝いていたらしい。
まるで、すべての罪を浄化するかのように。
これがすべての始まり。
わたしの、世界の命をかけた戦いの始まり。