SNOW*ROSE

□第1章
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「咲菜はどんなのがほしい?」
「えっ…いいよぉ〜別に」
「そう?じゃあわたしが考えるわ」
「いいの?ありがと!」

学校からの帰り道、わたしは咲菜と一緒に自転車で帰っていた。
いつもなら、竜魅も一緒なのだが、今日は珍しく風邪で休んでいる。

竜魅は、白雪と咲菜の近所に住む幼なじみだ。
男の子のような名前と、性格で、スポーツもできる。
竜魅はわたしたちにとって、リーダーのような存在だ。

「じゃ、家に帰ったら、すぐに咲菜の家に行くわ!」
「待ってるよぉ〜。じゃーね、白雪、また後で!」
「うん!」



あなたは信じますか?奇跡というものを。運命というものを。

わたしは信じます。

だって、咲菜と竜魅と会えたことは奇跡に近いことだから。

運命は分かりません。

そうでしょう?運命がこれだ!といって分かるものはわたしにはどれか分からないもの。

あるとしたら、それはこの世界、そのものだと思います。
ほらね?人が作り出す奇跡がこの世界を支えているんです。

だから、なにか1つが狂ってしまえば、世界は壊れてしまうんです。



世界はたくさんの奇跡と運命とで成り立っている。

なら、神は?

それをわたしが知るのはもっとあとのことでした。
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