雑記

□僕だけの秘密
1ページ/1ページ

僕だけの秘密


「ねぇ、ゼラ。ゼラってば」
「何だ…騒々しい」

基地に一番乗りしたジャイボは二番目に来て、椅子に座るゼラの膝にもたれた。

「頭撫でて」
「何故その様な事を」
「は―や―く―」

ゼラは溜息交じりに眼鏡を直す。

彼はジャイボの甘え癖がてこでも動かない事を知っていた。
だから彼は星がトレードマークの手袋を脱ぎ捨てた。

さらさらの髪に手をはわせてやわやわと撫でる。

ジャイボは嬉しそうに頭を擦り付けてくる。

「僕ね、ゼラ大好き」
「そうか」
「だから、ゼラも僕を好きでいてね」
「それはないな」
「ん―ん、大丈夫。もうゼラは僕の事大好きだから」

ジャイボはゼラの手を握り、正面を向き合うように膝に乗った。

「都合がいいな」
「うん、いいの。僕だけが知っていれば」
「脈絡がない」
「愛してるよ、ゼラ。」

首に纏わり付けば、背中を撫でられた。

(ゼラ、愛してるよ。
だって君の一番は僕でしょ?
君が僕の為に無意識に手袋を外すのは、まだ僕だけの秘密だよ)


親愛なるゼラ、

いつか君がどうやって告白しようか気が気じゃない君に気がつかないふりをする僕を


許してね。
(結ばれたら、なんでもしちゃうから)
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ