小説

□たんぽぽ戦争・Episode4
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「あっぶなかった〜」
「バカ。戦争とか言うなよ」
「ゴメン、千波」

まさか、こんなときに後輩が来るなんて思わないから、つい口が滑っちゃったんだよね。ゴメン、ゴメン。

「よし、それじゃぁ、気を取り直して。次の襲撃だけど」
「それなら、やっぱ、校内で済ませちゃった方がいいんじゃない?」
「でも、そうするとウチらがやったってすぐに足がつきそうじゃない?」
「そっか。じゃぁ、どうする?」
「関達が帰ってる所を狙うとか?」
「ホゥ! 待ち伏せだ〜」

そうだねぇ。それじゃぁ、帰り際の、それも学校から離れた所を狙えば、足は付きにくいか。
よし、それで行こう!!

「・・・由愛ちゃん」
「あ、うん。遥ちゃん。ちょっと、いい?」

何か、今、琴乃が由愛ちゃんに耳打ちしたような。気のせいかな。

「ん? どうしたの?」
「あのね。私、遥ちゃん達のやってること、よく分かんないんだけど、でもね、危ないことはしないでね」

由愛ちゃん。優しいっ!! そして、かわいすぎっっ!!! キャーっ。もう、由愛ちゃんがいうなら、やらないよ。ってか、姫には逆らえないからっ!!

「そっか。じゃぁ、仕方ないね。襲撃はあきらめようか」
「だね」
「しょーがない」

うわ。みんな、あきらめ早いな〜。アタシもだけど。やっぱ、由愛ちゃんは最強だね。そして、可愛すぎっ!!

「それじゃ、まぁ、第一次たんぽぽ戦争は終結ってことで、みなさん、いいですか?」

あれ? 返事が返ってこない。どうしたんだろ?

「どうしたの?」
「「第一次たんぽぽ戦争って何?」」

うわ、総ツッコミされた。だって、ほら、たんぽぽ投げたし、ウチらの制服もたんぽぽカラーだし、ってか、そこは流してよっ!!

END
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