小説

□たんぽぽ戦争・天国
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センパイ達がパニクッてる頃、そんなセンパイの様子をこっそり見ている影が4つ。

「やっぱり、ここにいたね」
「どうするんだ?」
「啓人のテリトリーだろ。何とかならないのかよ」
「そんなこと言われてもな・・・」
「んぇっ!? 何が?」
「あっちゃん、静かにして」
「新、うるせー」
「ちょっと黙ってような、新」
「んぇっ!?」

あー、こんな会話じゃ意味分かんねーよって人のために。
ども、小西晴希です。えーと、俺らは今、コンピュータ研究会の広島が作ったドリームinドリームとかいう機械で啓人の深層心理に来ています。(詳しい話はコンピ研の活動録:7月1日を読んでくれ)
まぁ、それは三途の川しかり、地獄しかり、黄泉の国しかりなんだけど。でも、そこでセンパイたちがちょーっとばかし、無茶(箒で空飛んだり)したせいで、今回機械が誤作動を起こしちまったみたいで、今、この世界にいるのは俺たちの本意ではないです。そのため、今までとは違って自分の意思で元の世界に戻ることが出来ないらしい。
詳しい事情はまたそのうちコンピ研の活動録で確認してくれ。
と、まぁ。だいたい事態は呑み込めたか? これ以上は、説明しかねるんで苦情等は作者へどうぞ。

「あ、にっちゃん。解説できた?」
「あぁ。適当に切り上げてきた」
「で、どうしよう」
「これ。使ってみるか?」
「何? それ」

啓人が取り出したのは、雑誌サイズの本だった。

「夢見本っていってたかな」
「ひーちゃんが作ったの?」
「あぁ」
「ひーちゃん機械に横文字の名前つけるのに凝ってたのに、飽きたのかな?」

いや、突っ込むトコそこじゃねぇし。っつーか、夢見本って何だよ?

「んぇっ!? 夢見本って何?」
「あぁ。ドリームinドリームの軽量化したものらしい。ブックタイプでこれを開くと起動し、深層心理に入り込めるって言ってたな」
「へぇ。ナイスじゃん。でも、これをどうするんだ?」
「紘都の話しだと、こっちの世界は夢のようなものだから、こっちの世界で寝れば向こうの世界、つまり元の世界では目が覚めるらしい」
「ん? よく分かんねぇけど、それ使えば、ココから帰れるってことだよ?」
「んぇっ!? 何?」
「あっちゃん。後で教えてあげるからちょっと静かにしてて」
「じゃ、俺から」
「いや、まずセンパイを何とかしないと。また無茶しかねないし」
「別にいいんじゃね? このままでも」
「おぃ」
「ちっ。しゃーねーな。俺、作戦立てるから啓人ちょっと準備してくれ」
「頼むな」

とりあえず、センパイ=ちょっと頭がアレだから・・・。ここ天国だし・・・。夢見本・・・。プレゼント・・・。よし。これで行こう!!
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