小説

□たんぽぽ戦争・Episode2
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初めまして。菅原真由と申します。
今、私たちは朝のホームルームをサボり吹奏楽部の部室に集まっています。そして、ここにいるメンバーは私と部長の遥。そして私と同じクラスの千波と遥と同じクラスの黒木舞です。あ、舞は今日が初めましてですね。コイツは何を隠そう天然娘なのですが、自分をクールだと言い張るアホゥでもあります。なので、温かい目で見守ってやってください。

さて。前回、ひょんなことから体育科に奇襲を仕掛に行ったものの、見事肩透かしをくらった私達は、今回も諦めるコトなく体育科の関達に奇襲をかけようと作戦をたてています。

「今度は授業中とかは?」
「いーんじゃね?」

遥の意見に千波が賛成した。

「いつにする?」
「関達の時間割欲しいよね」
「あっ!! 先生に聞いてみる?」

またまた舞がそんなことを言い出しました。それができたら苦労しないというのに。

「それができないから困ってるんだよ」
「舞、一人で行ってこいよ」

さっそく遥と千波から反撃をくらっています。ホント、天然がねぇ・・・。

「うぅ・・・」
「ま、ドンマイ」

一応、励ましておいてあげよう。こんなでも、一応吹奏楽部員だし。ウチらのモットーは他人に厳しく身内に甘くです。ま、一部例外もありますが。。

「まーゆーっ!!」
「ウザイ」

一応、励ましはするけど、必要以上にベタついてくるのはウザイ。そこは、はっきりと拒否します。そうじゃなきゃ、やっていけません。

「どーしよー」
「行き当たりばったりでも何とかなるんじゃない?」

私と舞がそんなやり取りをしている間にも、遥と千波の話し合いは平行線のままだったようです。

「そうしよっか。じゃ、まぁ、3限あたりは?」
「あー。真由、ウチら3限の授業って何だっけ?」
「カミュンの数学じゃない?」
「数学かぁ。あんまサボりたくないんだけどなぁ。ついていけなくなるし」

カミュンというのは、数学教師です。川上センセーのことで、あ、川上とかいて、“かわうえ”と読みます。その川上センセーの名前がミスって印刷されていたことからついたアダナという説が濃厚です。

「遥ァ。私たちのクラスは土生の現文だよ」
「知ってるよ。だから、3限にしようって言ったの」
「ま、いっか。今日は練習問題だけってことに期待しよう」
「あ、うん」

まぁ、前回の授業中に次の授業で先に進むとかって言ってたような気がするけど、それは言わないでおこう。

「じゃ、もうすぐホームルーム終わるから、3限の始めに体育館のギャラリー集合ってことで」
「オッケー」

そして、私たちは部室を後にしました。
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