年間行事

□キャンプ〜前編〜
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「はい、注目〜」

指揮台の上で遥が手を叩いた。
そして、すぐさま黒板に何やら書き始めた。

【たんぽぽ戦争 合宿!!】

1日目 離島→無人島→サバイバル
2日目 遊びまくる!!
3日目 無人島→帰島→解散!

「ちょ、何それ?」
「え? これ? 無人島サバイバルキャンプの日程だけど?」
「は? そんなの聞いてないけど」
「うん。これから説明するんだもん」

遥は、ある程度日程を書き終えると、また指揮台に戻ってきた。

「さて。アタシたち吹奏楽部は夏休みの間、2泊3日で、某所にある無人島でサバイバルキャンプを行います!!」
「ちょ、何それ」
「あ、場所は行くまでヒミツなんだって。だよね、琴乃?」
「あ、うん。そうなんじゃない?」
「そういやぁ、花火の時に何か言ってたね」
「琴乃の知り合いが持ってる島を貸してくれるんだって。いやぁ〜金持ちの知り合いを持ってる友達がいてアタシは幸せモノだなぁ〜」
「はい、はい」
「ところで、由愛ちゃんはキャンプどうする? 他の皆は、この間の花火の時に聞いたんだけど」
「うん。楽しそうだね」
「やったね! ってわけで、みんな予定あけといてね」
「ホゥ!! おやつはいくらまで?」
「300円?」
「いや、500円でしょ」
「ちょーっとまった。無人島に行くんだからね。1人持ち物は1つまでだよっ! 2つ以上持ってきた人を見つけた場合は即刻没収します」
「えっ!! 着替えは?」
「あ、着替えと水着は別なのでご安心ください」
「その境界線、はっきりさせてよ」
「え? 服とか着るものとタオル類だけだからね」
「えーっ」

そんなこんなでサバイバルキャンプ当日。

「やっほーっ!! 絶好のキャンプ日和だね」
「だねっ!!」
「ホゥ! 楽しみ〜」
「あ、ちなみに。みんなが何持ってきたか持ち物チェックしまーす」

持ち物チェックの結果・・・。

遥→サバイバルナイフ
真由→ケータイ
千波→ライター
咲良→クッキー
舞→ピコピコハンマー
由愛→枕
心愛→サバイバルの心得(本)
琴乃→パソコン
花子→ペットの亀

なんか、実際に使えそうなもの少ないような・・・。

「ま、持ち物チェックも終わったところで、食料調達班とテント班に分かれよう」
「了解」
「ってか、テントって誰が持ってきたの? ここに置いてあるんだけど」
「え? 琴乃じゃない?」
「って、琴乃いないし」
「そういえば、由愛ちゃんもいないねぇ」
「ま、晩御飯には戻ってくるでしょ。ってわけで、アタシ、食料調達がいいんだけど、みんなは?」
「食料」
「ホゥ。食料!!」
「ご飯がいいなぁ」

心愛、花子、舞は即答だ。そして、置いてきぼりを食らった形になった千波、真由、咲良は。

「ちょ、この重労働を咲良にやらせる気?」
「そうだよね。咲良。アタシと一緒にご飯探しに行こう」
「え、いいの?」
「もちろん。テントは千波と真由が頑張ってくれるよ」
「私もテントですか?」
「え、嫌?」
「嫌じゃないけど、人数少なくない?」
「そっか。じゃ、舞か花子どっちかテントやって」
「えっ!! 何で!?」
「Huuuu。贔屓」
「もう、2人ともテントでいんじゃね?」

心愛の提案。
これは、このまま採用されそうだ。というわけで、
テント班→千波・真由・舞・花子
食 料班→遥・咲良・心愛
行方不明→琴乃・由愛
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