年間行事

□花見 2年生編
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「なぁー、なぁー、なぁー! 花見しよーぜー」
「花見? どこで?」
「ココ〜」
「ココッて、学校!?」

4月某日、新学期も始まり幾日か経った日の放課後の事だった。
また、紘都が突拍子もないことをいいだした。

「イェース!! いーだろー?? けーすけもー」
「いや、学校はダメだろ」
「いーやーだー。やるー。絶対、学校で花見するのー」
「ひーちゃん。別に学校じゃなくていいんじゃない?」
「だってー。センセーに内緒でー学校に忍び込んで夜桜見物〜」
「!! なにそれ。面白そう!」
「なぁー? そーだよなー。けーすけもいーだろー??」
「はぁ。一度言い出したら聞かないしな」
「ねぇ、ねぇっ!! 宇津ちゃんたちも誘っていい??」
「もっちろーん!! みんなでパーっとやるぞー!!」
「おーっ!!」

そして、花見当日。
見回りの警備員も帰った夜9時。紘都達は、一度帰ったふりをして再度学校に戻ってきていた。

「はぁ。何でこんなことに…」
「宇津ちゃん。諦めようよ。このメンバー止められるの宇津ちゃんくらいだし」
「蒼太。自覚してるなら、頼むから紘都と一緒に暴走はしないでくれよ」
「うわー、心外。ひーちゃんと一緒にしないでよ」

そんな話を聞いて紘都が黙っているはずもない。と思いきや…。学校に侵入するやいなや、屋上に上った紘都は、給水塔の上で何やら発明品をいじっていた。

「ライト、オン〜♪」

紘都の合図とともに校庭に生えていた桜の木がライトアップされた。

「うぉ〜。すげーじゃん、広島」
「きれーだね」
「紘都にしてはやるじゃないか」
「けーと、うるさーいっ!! 授業サボって取りつけてたんだー」
「どうりで、授業中静かだと思った」
「いや、根本…。同じクラスだよな? いるかいないかの区別つかないのか?」
「小西が古川の認識をどうでもいいと思ってるのと同じだな」
「あぁ。そっか」
「んぇ? 何?」
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