小説

□たんぽぽ戦争・Episode4
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「あ、アタシ武器持ってきたんだった」

アタシは、昨日徹夜で作った竹ぼうきを取り出した。あ、どうやって持ってきたの? とか無粋なことは聞かないでね。

「それ、武器?」
「うん。エルメリスって言うんだ」
「名前つけてるし」

そりゃ、名前くらいつけるさ。アタシが愛情込めて作った武器なんだから。あ、このエルメリスには、青くて大きなリボンが付いています。もちろん、アタシのお手製だよ。

「可愛いでしょ?」
「可愛い・・・かな?」
「可愛いよ」

特にこのリボンとかリボンとかリボンとかが。
って、そんな話をしていると、廊下の方から話し声が聞こえてきた。

「わっすれっもの〜♪」
「にっちゃん。筆箱忘れるってどうなの?」
「昨日、楽譜に色塗ってそのまま忘れたんだと思うんだよな」

ガラッとドアを開けて入ってきたのは、後輩の2人だった。
そして、アタシ達と目があった瞬間、固まった。まぁ、先輩たちが全員部室にいて屯ってたんだからあたりまえか。

「あ、おはよー。えっと、忘れ物?」
「は、はぁ。そうッスけど」
「センパイ達は何やってるんですか?」
「アタシ達は、戦争の打ち合わせ」

あ、言っちゃったっ!!

「「戦争!?」」

おぉ。ハモった!! って、そうじゃなくて。

「えっと、あの、よく分かんないッスけど・・・」
「楽しそうですね」
「え、あ、そぉ? うん、まぁ、楽しいよ」
「あ、にっちゃん。筆箱あった?」
「お、おぉ」
「そっか。じゃ、教室戻ろっ」
「あぁ」
「それじゃぁ、失礼しました」
「お邪魔でした」

そうして、後輩2人は教室に帰って行った。
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