小説

□たんぽぽ戦争・地獄
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「にっちゃんは何してるの?」
「ん? 久しぶりにこっち来たから、見回りしろってコイツがうるさくてさ」
「へぇ〜。見回りなんかしなきゃいけないんだ? 大変だね」
「まぁ。散歩だよ散歩」
「そんなオプションまで付いてくるのか」
「まぁ。しかたねぇよ」

あれ? また後輩4人んが固まってなんか話し込んでる? よく聞こえないけど。

「ねぇっ!! せっかく地獄に来たんだからさっ!! 遊びに行かない!?」
「お、いいねぇ」

何か、遥が言い出した。地獄だよ? なんか落ち着きすぎじゃない?

「晴希〜。詳しいならこの辺案内してくれない? って、あれ? 晴希は?」

そこに晴希の姿はなかった。いたのは、何故か新だけ。ってか、おいてきぼりくってる?

「んぇ!? 分かんない」
「えー、しょうがない。新もこの辺詳しいの?」
「全然」
「ダメじゃん」
「まぁ、適当に歩いてても何とかなるんじゃない?」
「だよね。あ、アタシ上空から見てみようかな。咲良、後ろ乗る?」
「いいの?」
「うん。いいよ」

遥は、どこからともなく、エルメリス? だっけ? 箒を取り出した。ってか、どこから!?

「ホゥ! ずるい!!」
「花子はダメー。じゃ、咲良。準備はいい?」
「うん」

遥は大地をけった。そして、そのまま箒は宙に浮かんだ。ってか、ホントにいつから、これファンタジーになっちゃったわけ!?

「エルメリスいっきまーす」

遥と咲良はそのままアタシ達を置いて、ぐんぐん先に行ってしまった。ってか、これも一種のおいてきぼり!?

「置いてかれた!!」
「ホゥ。追いかけよ」

アタシたちは遥たちの後を追った。走って。ってか、結構疲れるんだけど。あぁ!! 見失ったっ!!
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