□セカンドコンタクト
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「じゃ、そっちを田中さんに支援してもらったら?」
「マジっすかー?」
「私は構いませんよ」
「ラッキーッ!! そーしてもらえるとーとってもーありがたいでーす」
「では、コンピュータ研究会の方に資金を渡せばいいんですね?」
「イェース。俺頑張ってー武器バンバン作っちゃいまーす」
「ははは。楽しみですね」
「話しってそれだけですか?」
「そうですね。あとは・・・みなさんはずっと島内だけで戦争をするつもりですか?」
「そりゃ、まぁ。相手は体育科教師だけだし」
「そうですか」
「何かあるんですか?」
「いえね。無人島を買ったんですが、使い手がいませんでね。よかったらみなさんに使っていただけないかと思いまして」
「無人島ですか!?」
「是非そこにー俺のー秘密基地をー建設してください」
「いいでしょう。吹奏楽部のみなさんも夏休みを利用して遊びに来てはくれませんかね?」
「・・・まぁ、一応遥に提案してはみますけど」
「森さん。それではダメなんですよ。先日のお約束、お忘れではないですよね?」

“乙は甲を楽しませるものとする”

「分かりました。絶対、連れていきます」

琴乃さん、顔が引きつってますよ。

「すごいね。無人島だって。楽しみだね」
「俺もーなぁーたちと行ってもいいですかー?」
「もちろんですよ」
「どーもでーす。じゃー吹奏楽部のセンパーイと同じ日程でくみますんでーよろしくでーす」
「日程組むって、まだいつやるか分からないんだよ?」
「大丈夫でーす。吹奏楽部に盗聴器仕掛けてあるんでーそれで確認しまーす」
「盗聴器!?」
「イェース。あ、もしかして、了解取った方がいい感じですかー?」
「ま、いいんじゃない? もう仕掛けてあるんでしょ?」
「イェース。ありがとーございまーす」
「琴ちゃん。いいの?」
「どうでもいんじゃない? それより、早く帰って寝たいんだけど」
「あぁ。それは申し訳ありませんでしたね。すぐに帰りのヘリを用意します」

田中さんはヘリの手配を始めた。実は、この田中さん宅のすぐ近くにヘリポートがあるのだ。来る時もそこでヘリを下りた。
本当に何でもありなようだ。

「すごかったね」
「あぁ。でも、由愛ちゃん。もういいの? 全然楽しんでないんじゃない?」
「ううん。あんなすごい人たちと一緒にいても・・・ねぇ。それより、遥ちゃんたちと一緒にいる方が楽しいから」
「そぅ?」
「じゃー俺もーそろそろ帰りまーす」
「え? 紘都君、一緒に帰らないの?」
「俺、自分のーヘリでー来てるんでー」
「あ、そうなんだ。じゃぁ、また学校でね」
「はーい。さよならでーす」

紘都は去って行った。

「いや、由愛ちゃん。今、突っ込むトコあったよね?」
「え、ドコ!?」
「あの子、自分のヘリ出来たって言ってなかった?」
「う、うん。言ってた」
「いや、自分のヘリだよ?」
「あ、そっか。免許持ってるのかな?」
「いや・・・うん。そうだね」

…続く
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