年間行事

□キャンプ〜前編〜
2ページ/3ページ

テント班は・・・

「とりあえず、組み立てる?」
「ですね」
「ホゥ!」
「千波、組み立てられるの?」
「いや、やったことないし。何とかなるでしょ?」
「Huuuu」
「ちょっと不安なんだけど」

千波たちは、テントを組み立て始めた。が。

「舞、そっち持って」
「え、ここ?」
「ちっげーよ。反対だっつーの!」
「えぇ。ごめん」
「舞、変わろうか?」
「真由〜。ありがとう〜」


食料班・・・

「どうする? 食料」
「無人島でとれるものって、普通に考えて山菜・木の実・魚でしょ?」
「山菜は毒があるのもあるから危ないよ」
「だよね。じゃ、山菜はパスする?」
「私、サバイバルの本持ってきたよ」
「うわ。すっご。ナイス、心愛」
「じゃ、私この本で山菜探すから遥と咲良は木の実でも探してよ」
「分かったっ!! 咲良、行こう」
「うん」


行方不明者・・・

遥や千波たちが頑張っている頃、琴乃と由愛は無人島の山頂付近にあるログハウスにいた。
「涼しいねここ」
「クーラー完備してるからね」
「遥ちゃんたち、今頃何してるのかな?」
「さぁ。モニターつけてみる?」

リモコンを操作すると、天井からモニターが現れた。

「えっと・・・食料調達してるのかな?」
「そうなんじゃない?」


テント班・・・

「なんか、歪んでるけどいっか?」
「いい、いい」

千波達の目の前には、不格好で歪んでいるテントが2張りできていた。
この大きさなら5人くらいは、余裕で入れるだろう。

「いやぁ〜。がんばった! 自分っ!!」
「うん。千波頑張ったよ」
「ホントだよ。舞はほとんど邪魔してただけだし」
「じゃぁ、遥たちが返ってくるまでに調理場作りますか?」
「調理場!? 何それ」
「石とか積み上げてつくるアレ。キャンプでよくあるでしょ?」
「そっか。こっちに真由がいてよかった」
「どういたしまして」


食料班・・・

「遥。ここに赤い木の実がなってるよ」
「ホントだ。収穫しようっ!!」
「うん」

遥と咲良は、赤い木の実を採り始めた。

「でも、なんの木の実かな?」
「ま、大丈夫でしょ? 後で心愛のサバイバル教本で確認しよう」
「うんっ!!」
「後は、魚かぁ。やっぱ、ミミズとかつけないと釣れないかな?」
「み、ミミズはちょっと・・・」
「だよね。ま、なんとかなるか」


行方不明者・・・

「疲れた・・・」
「お昼寝する? 隣にベッドルームあったよね?」

そう。ここはログハウスとは外見ばかりで、中は高級ホテル並みの作りになっていた。
玄関を入ると出迎えるのは、高そうな花瓶とレッドカーペット。そして、今いる部屋には、アンティークモノのロングソファにシャンデリア。そして、隣の部屋にはキングサイズのベッドが置かれ、風呂場のバスタブは猫足付きだ。

「私もお昼寝しようかな」
「それが良いと思うよ」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ