年間行事

□キャンプ〜後編〜
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A班:遥・花子・舞

「よーし。北があっちだから、地図はこう見て・・・」
「きっと、あっちだよっ!!」
「Huuuu。こっちじゃね?」
「絶対、向こうっ!! さー、行くよ」

遥たちはいつの間にか探検隊が着るような格好に着替えていた。
そして、ツアーコンダクターが持つような三角形の旗を手に遥は先陣を切って歩きだした。


B班:千波・咲良・由愛

「あ、蝶々だよ」
「ホントだ〜。かわいいねぇ」
「アタシ、この班で仕切れるかな・・・」
「ナミちゃん。私たちはどこに行くの?」
「え、あ、うん。とりあえず、海の方に印がついてるから、行ってみる?」
「うん」


C班:心愛・真由・琴乃

「どうしますか?」
「適当でいいんじゃね?」
「メンド・・・」
「この×印がついてるとこに行けばいいんでしょ?」
「そうだろうね」
「ま、ここにいてもあれだし。とりあえず、行ってみますか?」
「だね」


D班:紘都・慶介・啓人・晴希・蒼太・新

「じゃーん☆俺の新発明〜。『宝探しロボ、ここ掘れワンワン3号』」

紘都はチワワの形をした犬型のロボットを取り出した。

「んぇっ!? かわいい」
「・・・けど、頼りねぇ」
「何をーっ!! 俺の発明だぞー」


4組はそれぞれ思い思いに宝探しを始めた。


やっぱり、A班:遥・花子・舞

「何か、海に出たね」
「そりゃ、海と島の境界線に印がついてたからね」
「Huuuuu。これって、全員同じ地図なんだよね?」
「そうだよ」
「ホゥ! 他の人についていけばいいんじゃないの?」
「あ、そっか」
「いやいやいや。それじゃ、面白くないじゃん。宝は自分たちの手で見つけ出してこそ価値があるんだからっ!!」

とかなんとかそんな話をしていると、砂浜には他の3組がすでにいて、思い思いの場所を掘り返していた。

「あー。出遅れたっ!!」
「わーい。穴掘りだぁ〜」
「Huuuuu。スコップどこ?」
「花子。そんなの無くても、アタシたちには“手”っていう素晴らしい道具があるでしょ!?」

遥たちは素手で海岸の穴を掘り始めた。


そして、B班:千波・咲良・由愛

「ホントに宝なんてあるのかよ」
「きっと、あるよっ!! 田中さんがくれた地図だもんっ!!」
「田中さん? 誰それ?」
「えっと・・・この島の持ち主で、優しいおじいちゃんだよ」
「今度、お礼の手紙書かなきゃだね」
「うん。そうだね」
「・・・はぁ。アタシ、この班にいていいのかな」
「千波。この辺り掘ってみる?」
「あー。うん。そうだね」
「ナミちゃん。あっちにスコップがあるよ」
「じゃぁ、それで掘ろうか」
「うん」
「はーい」

千波たちは、サクサクとスコップで穴を掘り始めた。


さらに、C班:心愛・真由・琴乃

「宝って何だろう」
「さぁね。あのジジイの事だから、それなりのモノだとは思うけど」
「ジジイ?」
「この島の持ち主」
「なんかよく分かんないけど、とりあえず掘りますか?」
「だね。出たら出たで儲けもんじゃん」
「で、ショベルとかないの?」
「工事現場とかにあるやつ?」
「うん」
「さすがにそれは・・・」
「あの人の事だから、その辺に放置してあるんじゃない?」

真由たちは、その辺に放置してあったショベルを見つけると、ザクザクと穴を掘り始めた。


どうした、D班:紘都・慶介・啓人・晴希・蒼太・新

「おー。宝探しロボ、ここ掘れワンワン3号が反応してるぞーっ!!」
「ひーちゃん。それ名前長くない?」
「んーじゃー略して“掘れ!3号っ!!”とか?」
「広島って、ネーミングセンス無さすぎじゃね?」
「まぁ、ひーちゃんだしね」
「あれは、昔からだな」
「んぇっ!! かっこいい。俺もほしい」
「ラッパ少年だけだー。俺の抜群のセンスを分かってくれるのはー」
「紘都。いいから、先に進めろよ」
「ほいほーい。じゃ、掘るから全員半径3m以上下がってろよー」

紘都は、“掘れ! 3号っ!!”のスイッチを起動させると、地面に置いた。すると、勢いよく、地面を掘り始めた。
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