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□twisted human
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俺はいつだって1人だった。
そう。
あいつが現れるまでは

「ねぇ、君って
平和島静雄君だよね??」

あいつからの
最初の言葉だった。
俺は誰からも相手に
されない体質なのか
高校で初めて喋った
あいつ。
何故か嬉しくて嬉しくて
目に涙が浮かんだ気がした。

「お、おぅ。」

そう答えた俺は
そいつの話をずっと
聞いていた。
聞いているだけで
良かった。
余計なことを
言うと関係が壊れてしまい
そうだから。
初めて話した友達と
仲を崩したくなかった。
だから
こう言われたときも

「ねぇ、キスしていい??」

「あ、あぁ..?」

答えてしまった。
はい。
と。いいえ、と答えれば
見離されそうだから。
それだけは避けようと
肯定してしまった。
その直後
そいつは笑った気がした
嘲笑、冷笑、微笑
どんな笑いだったかは
分からなかったが
この後
敵手になるとは
思わなかった。

そいつとは
言うまでもないあいつだ


池袋の
素敵で無敵な情報屋



end.

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